仰向けの状態で手足をぶらぶらさせる「ゴキブリ体操」。この方法は「寝る前に行うと効果的」と言われる一方で、「本当は危険」と言われることもあるんですね。
実際のところはどうかと言えば、行う方の身体の状態によっても変わりますし、確かに避けた方が良い場合もあります。
ただ、適切な方法やタイミングであれば腕や脚がスッキリし、「冷え性」「むくみ」「だるさ」「乱れた自律神経」などの改善に効果的です。
この記事では、
・ゴキブリ体操の効果や5つのやり方
・ゴキブリ体操の注意点
などをパーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
ちなみに脚やせする方法は以下の記事にまとめているので、よかったらこちも参考にご覧ください。
変わる“きっかけ”を!無料体験受付中
|
今回の記事の内容
ゴキブリ体操とは?
まず最初に、「ゴキブリ体操」がどのような方法かを簡単に解説しておきますね。
ゴキブリ体操というのは、文字通りゴキブリがひっくり返ったときのような動きをするエクササイズのことで、以下のようなイメージです。
仰向けの状態で手足をぶらぶらさせ、このぶらぶらによってさまざまな効果が期待できるという方法です。
見た目としては非常にシンプルですが、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか?
寝る前におすすめ!ゴキブリ体操の効果
ゴキブリ体操で期待できる効果は意外と多く、適切な方法で実践できると以下のような効果があります。
むくみが改善する
まずわかりやすいのは、
腕や脚全体のむくみが改善して、スッキリする
という効果です。
人は仰向けになった時点で脚のむくみが改善できるそうですが、ゴキブリ体操ではその状態にプラスして足首や腕をぶらぶら揺らします。
そうすると、
・脚や腕の筋肉が揺れる
・血流が改善し、リンパ液の循環が改善する
・むくみが改善し、腕や脚がスッキリする
という変化が出るんですね。

寝る前にゴキブリ体操をすると、脚が細くなると聞いたことがありませんか?これは、リンパ液の循環がゴキブリ体操によって改善するからです。
このように、ゴキブリ体操で最もわかりやすい効果の1つとして「むくみ改善」があります。
脚や腕が細くなる
上記では「むくみ改善」についてお伝えしましたが、むくみを改善することで脚や腕が細くなります。
研究でむくみ改善と脚やせの関係を調べた結果があり、大きく変化した方は、
1日で脚が-2~3cmむくみ改善によって細くなった
というデータもあるんですね。
むくみの影響を受けるのは脚のイメージが強いと思いますが、二の腕などもむくみの影響でかなり太くなっていることがあります。
二の腕に関しては研究データはありませんが、ゴキブリ体操をしてむくみが改善することで「二の腕痩せ」することも十分可能です。

二の腕の太さとむくみの関係は以下の記事で解説しているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

2023.05.19
二の腕の外側・付け根がぽっこり太い原因と細くする5つの方法
二の腕全体が太いのも気になると思いますが、その中でも“外側や付け根だけ”が目立って太くなってしまうと、コンプレックスに感じる方もいると思います。 こういった二の腕が部分的に太くなっている状態は、ただ「ストレッチ」や「筋トレ」をするだけでは思ったように細くできないんですね。 重要に...
脚などのだるさが改善する
体内にある「リンパ液」の中には老廃物も混ざっていますが、リンパ液が滞ると老廃物も体内に滞留することになります。
肩こりがわかりやすいですが、
・姿勢が崩れて肩周りの筋肉が硬くなる
・肩周りの血流が悪くなり、老廃物が溜まる
・その結果、肩周りで肩こり独特の重だるさが出る
このような症状が出るんですね。
全身にも同じことが言え、今身体の重だるさで悩まれている方は、老廃物が溜まっていることが原因かもしれません。
こういう方がゴキブリ体操を行うことで全身の循環が改善し、老廃物が代謝することでスッキリするという効果が期待できます。
乱れた自律神経が整う
これは僕自身も実感していることで、
一定のリズムで気持ちよく手足を揺らすと、自律神経が整って落ち着く
という効果が期待できます。
仰向けの状態で手首や足首をぶらぶら気持ちよく揺らすと、脳には“快”の刺激が加わります。そうすると、
・脳内でセロトニンが分泌される
・セロトニンは副交感神経を刺激する
・身心共に落ち着き、自律神経が整う
・その結果、イライラや身体の不調が改善する
という一連の変化が起こる可能性があるんですね。
自律神経を整えるためには、手首や足首の振り方に注意が必要ですが、適切なやり方でゴキブリ体操ができると自律神経も整っていきます。

もし自律神経の乱れで悩んでいる方は、よかったら以下の記事も参考にご覧いただければと思います。

2023.05.22
自律神経のバランスが乱れる原因と整える5つの方法
最近「身体が重だるい」「イライラしやすい」「精神的に不安定」「胃腸炎になりそうなぐらいお腹が痛む」など、こういった症状に悩まされていませんか? これらの症状に共通することは、すべて自律神経のバランスが乱れてしまったことによって発生する症状なんですね。 自分が理想とする体型や状態に...
硬い筋肉が柔らかくなる
先ほど「筋肉を揺らすと血流が改善する」とお伝えしましたが、血流が改善することで筋肉も柔らかく緩むんですね。
ゴキブリ体操で、リラックスした状態で手首や足首をぶらぶら揺らせると、
・胸
・背中
・肩
・二の腕
・前腕
・太もも
・ふくらはぎ
など、全身のあらゆる筋肉が緩んでいきます。
筋肉が硬いと重だるさも出やすいですが、筋肉が緩むことでもよりスッキリ感を実感しやすくなります。
冷え性や低体温が改善する
ゴキブリ体操を行うことで、
冷え性や低体温が改善する
という効果も期待できます。
冬などに身体が冷え切ったら「震え」が自然に起こりますよね。あの症状は、身体を小刻みに震わすことで熱を発生させる身体の防衛反応です。
つまり、身体を震わせるような動作をすることで熱が発生し、それを継続的に行うことで冷え性や低体温を改善できる可能性があるんですね。
・ゴキブリ体操で手足をぶらぶら揺らす
・体内で熱が発生し、身体が温まってくる
・習慣にすれば血流が改善し、体温が上がる
という反応も期待できるため、ゴキブリ体操には「冷え性」や「低体温」の改善にも効果が期待できるというわけです。
このようにさまざまな効果が期待できるゴキブリ体操ですが、具体的にどのような方法を行えば上記でお伝えした効果を実感できるのでしょうか?
寝る前が効果的!ゴキブリ体操の5つのやり方
ゴキブリ体操は手足同時にぶらぶら揺らすのが理想的ですが、以下の流れで行って気持ちよくできる方法を続けてもらった方が効果的です。
5つの方法をご紹介するので、ぜひ参考に実践してみてください。
①手首を横に揺らすゴキブリ体操
1、仰向けの状態で、両腕を天井に伸ばす
2、手首や肘をリラックスさせておく
3、その状態で手首を横向きにぶらぶら揺らす
4、これをできるだけ長く行う(2~3分以上)

この動作を行うことで、二の腕・胸・背中などのたるみがスッキリ引き締まっていきます。
②手首を縦に揺らすゴキブリ体操
1、仰向けの状態で、両腕を天井に伸ばす
2、手首や肘をリラックスさせておく
3、その状態で手首を縦向きにぶらぶら揺らす
4、これをできるだけ長く行う(2~3分以上)

この動作では、主に手の指や手首、前腕などのたるみや硬さが改善していきます。
③膝を深く曲げて足首をぶらぶら揺らすゴキブリ体操
1、仰向けの状態で、お尻の下に手を置いておく
2、足を地面から浮かせ、両膝を深く曲げてリラックス
3、この状態で、足首をぶらぶら気持ちよく揺らす
4、これをできるだけ長く行う(2~3分以上)

この動作では、主に足首やふくらはぎ周りのむくみがスッキリしていきます。
④足首をぶらぶら揺らすゴキブリ体操
1、仰向けの状態で、お尻の下に手を置いておく
2、脚を天井方向に伸ばし、足首をリラックスさせる
3、この状態で、足首をぶらぶら気持ちよく揺らす
4、これをできるだけ長く行う(2~3分以上)

この動作では、主に太もも・ふくらはぎ全体のむくみや張りが改善していきます。
⑤手足を同時に揺らすゴキブリ体操
1、仰向けの状態で、両腕と両脚を天井に伸ばす
2、上げた腕や脚はリラックスさせておく
3、その状態で手首や足首をぶらぶら揺らす
4、これをできるだけ長く行う(2~3分以上)

この動作では、ほぼ全身のむくみや張りが改善してスッキリしていきます。
ゴキブリ体操がきつく感じる場合
ここまでお伝えしたゴキブリ体操を行うことでさまざまな効果を実感できますが、もし慣れなくてきついと感じる方は壁を使った方法の方が効果的かもしれません。
もしゴキブリ体操がきつかった方は、以下の記事も参考に実践してみてください。

2023.05.20
1日で-2~3cmの脚やせも期待!壁に足上げて脚やせする6つの方法
脚の太さが気になってはいるものの、「筋トレ」や「ストレッチ」を日常的に行うことは時間的にも厳しいし、ちょっと面倒…。だけど、脚は細くしたい。 そんな想いや悩みを抱えている方もいると思いますが、そういう方は壁に足を上げていろんな動きをすることで脚やせする方法がおすすめです。 すべて...

壁を使ったエクササイズもゴキブリ体操と似たような効果が期待できるので、特に30代以降の女性にはおすすめですね。
このように、さまざまな効果が期待できるゴキブリ体操ですが、マイナスで危険な要素はないのでしょうか?
本当は危険?ゴキブリ体操の注意点やコツ
健康面で何も問題ない方は、特に危険ということもありませんが、菌などが関係する病状がある際は避ける必要があります。
風邪やインフルエンザのときは禁止
先ほど体内にはリンパ液が循環しているとお伝えしましたが、このリンパ液の中にはさまざまな「菌」も循環しているんですね。
関節の節々にあるリンパ節というところで悪い菌を殺菌していますが、風邪やインフルエンザにかかると体内の菌量が増えます。
このタイミングでゴキブリ体操をしてしまうと、
・菌を含むリンパ液の循環速度が早くなる
・本来は殺菌できる菌が体内を循環してしまう
・風邪やインフルエンザがひどくなる可能性がある
ということが起こる可能性があるため、菌が関係する病気を発症しているときは「ゴキブリ体操」は禁止となります。
心筋梗塞や脳梗塞の術後半年間も禁止
風邪のとき以外にも、心筋梗塞や脳梗塞を発症して術後半年間は、リンパ液の循環を促すことも禁止です。
リンパ液の中には脂肪組織も多く含まれており、ゴキブリ体操などでリンパ液の循環を促すと血栓ができる可能性があるといわれているんですね。
ですので、基本的には禁止になりますし、こういった体操を行う場合には医師の許可をもらうようにしましょう。

こういった場面でもゴキブリ体操をやめておけば、後は特に危険になることはないと思います。
妊婦さんも医師の許可を得ること
妊婦さんの場合も、医師の許可を得てからゴキブリ体操を行うようにしてほしいですね。
やはりゴキブリ体操を行うことで体内の環境が大きく変化するため、胎児が受ける影響も考えられます。ですので、必ず担当医師に許可を仰いだうえで実践するようにしてください。
ゴキブリ体操を行うときはリラックス
先ほどさまざまな効果について解説しましたが、ゴキブリ体操を行うときは、
腕や脚をできるだけリラックスして、気持ちよく揺らす
ようにしましょう。
そうすると循環が改善して「むくみ」「だるさ」「冷え」「たるみ」などが改善していきます。一番避けてほしいのが、グッと力んだ中で無理に手足を揺らそうとすることです。
こういう力みがある状態で手足を揺らそうとすると、どうしても筋肉にストレスがかかって逆効果になることもあるんですね。

慣れるまでは少し力むかもしれませんが、そういう方は必ず手足を分けてぶらぶら揺らすようにしましょう。そうすると、一定の効果を実感できますよ。
このように、禁止になる条件やコツをつかんだ上で実践していただくとより効果を実感できるので、ぜひ参考に実践してみてくださいね。
本当は危険?寝る前におすすめな「ゴキブリ体操」の効果と5つのやり方のまとめ
今回は、本当は危険?寝る前におすすめな「ゴキブリ体操」の効果と5つのやり方などについて解説しました。
・ゴキブリ体操は、仰向けの状態で手足をぶらぶら揺らす方法
・むくみやだるさ、乱れた自律神経を整える効果が期待できる
・手足をぶらぶら揺らすのが難しい方は、腕と脚を分けて行う
・心筋梗塞やインフルエンザの方は禁止
・妊婦さんの場合は、医師に許可をもらった中で行うこと
・リラックスして行うことで、さまざまな効果を実感できる
こういった内容をお伝えしました。
寝る前や隙間時間に簡単にできる「ゴキブリ体操」は非常におすすめで、特に30代以降の女性には効果的です。
毎日忙しくても時間がない方ほど、1分間程度にゴキブリ体操を行うだけで全身が変わっていきます。
今回の記事の内容が、体の悩みを抱える方の参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただきありがとうございました!
無料体験・パーソナルのお申込みはこちら

今回お伝えした内容は、パーソナルのセッションだとより確実に改善可能です。もしご自身で改善が難しい場合は、お気軽にご相談ください。
・無料体験のお申込みはこちら
・パーソナルのお申込みはこちら
・【毎月1名限定】パーソナルモニター募集
・ペアパーソナルのお申込みはこちら
最新記事
・骨盤周りやおしりの上下にお肉がつく原因と落とす5つの方法
・ウォーキングやランニングをすると手がむくむ原因と4つの改善方法
・自分でブルブル揺れると痩せる?体や筋肉を揺らす効果と具体的な3つの方法
・割れる前兆はある?腹筋(お腹)をバキバキに割る5つの方法
関連記事
・生まれつき?足首が太い&くびれがない原因と細くする7つの方法
・お尻の凹み(ヒップディップス・ピーマン尻)ができる原因と5つの改善方法
・骨盤が広い原因と狭くしたい方にしてほしい5つの方法
・二の腕の外側・付け根がぽっこり太い原因と細くする5つの方法
コメント