「腹筋をしても全然お腹が痩せない…」と現場で相談されることがかなりありますが、お腹痩せするためには“根本原因”を取り除くことが重要です。
言い方を変えると、そもそもなぜぽっこりお腹が出ているのか?ここの把握をして対応しないと、ただ腹筋をするだけでは当然お腹痩せは難しいんですね。
おそらく多くの方は、腹筋のようなきついことをしなくても、もっと楽で気持ちいいことでもお腹を引っ込めることができるはずです。
この記事では、
・腹筋をしてもお腹が痩せない原因
・腹筋以外でお腹痩せする6つの方法
などをパーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
今回の記事の内容
腹筋をしてもお腹が痩せない原因
現場で「腹筋をしてもお腹が痩せないんです…」と相談を受けてクライアントさんのカウンセリングを行っていると、以下のような原因でお腹が痩せていないことがよくあるんですね。
へそを前に突き出して立っている
最もよくある原因の1つに、
へそを前に突き出すような立ち方になっている
ということがあります。
これは画像で見ていただくとわかりやすいですが、人が自然な状態で立てるとこのような状態になります。
こういう状態では特にお腹が出ていませんが、ここからへそを前に突き出すように立ってしまうとします。
両者を比べるとお腹の出方の違いは一目瞭然で、立ち方の違いだけでお腹の出方が変わるんですね。
こういう方の場合、立ち方がまずいからお腹が出ているわけです。ですので、お腹を引っ込めるためには「立ち方そのものを改善することが必要」になります。
客観的に見ているとわかりやすいと思いますが、いざ自分ごとになると、
お腹が出てきたし、腹筋をして引っ込めよう!
という発想になる方も多いと思います。
でもお伝えした通り、この場合はいくら腹筋をしてもお腹は引っ込みません。
このように、原因が何かによってお腹痩せするために必要な方法は変わるわけです。
立ち方のまずさでお腹が出ている場合、寝るとお腹は引っ込むはずです。ここについては以下の記事で詳しく解説しているので、よかったら参考にしてみてください。
反り腰になっている
上記と似たような原因に、
腰が反ってしまい、反り腰が原因でお腹が出ている
ということがあります。
これも比べてみるとお腹の違いがすぐにわかりますが、自然な状態で立てるとお腹は出ていません。
ただ、反り腰で立ってしまうと後方からお腹が押し出されるため、お腹はぽっこり出てしまうんですね。
比べてみると、全然お腹の出方が違います。
反り腰の方は主に、
・腰回りの筋肉
・腸腰筋
・大腿直筋
などの筋肉が硬くなっていることが多いんですね。
反り腰が原因でお腹が出ている方の場合、腹筋をするのではなく、これらの筋肉を“緩める”ことで反り腰が改善した結果お腹は引っ込んできます。
ここまでお伝えした「立ち方のまずさ」が原因でお腹が出ている方が多く、だから腹筋をしてもお腹痩せできないんですね。
お腹の筋肉が硬くなっている
これは上記で解説した2つのこととも関連していますが、
お腹の筋肉が硬くなっているからお腹が出ている
ということが考えられます。この場合も、ただ腹筋をするだけではお腹痩せは難しいと思います。
例えば骨盤が後傾して、こういった丸まった姿勢が癖づいているとします。
こういう姿勢を1日の中で長時間とっていると、お腹の筋肉である「腹直筋」が縮まって、ストレスを受け続けるんですね。
筋肉はストレスを受け続けると硬くなる性質があり、筋肉が硬くなることでリンパ液が滞ってむくみが発生します。その結果、お腹がぽっこり出ることがあります。
このケースのお腹痩せ方法は、
・お腹の筋肉を緩める
・お腹全体のむくみを改善する
などが必要です。
もし今お腹を触って硬くなっている方は、腹筋ではなくお腹を緩めることでお腹痩せを実感できるはずなんですね。
このお腹の硬さとお腹痩せ方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、よかったらこちらも参考にしてみてください。
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便秘やガスが溜まっている
続いて考えられる原因は、
便秘やガスが溜まっている
ということです。
便やガスが腸内に溜まっていると、お腹全体がポコッと膨れますよね。こういう場合も、便やガスが出ない限り、腹筋をしてもお腹は思ったように痩せません。
ただこのケースは、腹筋をすることで、
・腸が刺激される
・腸が活性化する
・便やガスが出る
・その結果、お腹がスッキリする
ということが起こる可能性があります。
あくまでも腹筋=お腹痩せということではなく、腹筋=腸を刺激するというイメージになるため、もし便秘やガスが溜まっている方は間接的にはお腹痩せするかもしれません。
内臓の位置が下がっている
これも腹筋をしてもお腹が痩せない原因の1つで、
内臓が下がってお腹が出ている
ということが考えられます。
内臓が下がっていれば、内臓そのものを上げることをしなければいけませんが、それを腹筋などのトレーニングで行うことは難しいです。
内臓が下がっている方の場合、特に下腹部あたりがぽっこり出る傾向があるんですね。
こういう方は、身体調整などで内臓の位置を持ち上げると、おそらく1日でもお腹が引っ込んでいくことを実感できます。
腹筋の数が足りていない
もう1つ考えられる原因は、
腹筋の数が足りていない
ということです。
以前までは部分痩せはできないと言われていましたが、腹筋をかなりの量こなせばウエスト周りの脂肪が落ちやすくなることが研究からわかってきているんですね。
ただその量というのは、1回の筋トレで腹筋を1時間ずっと行い続ける程度です。
かなりハードで少し現実味はありませんが、本気の方はこれだけ数をこなせばお腹痩せすることは可能ですよ。
つまり、腹筋でお腹痩せはできるけども、その量が少ないことでお腹が引き締まっていない可能性があります。
また、お腹の脂肪分が多い方は、ただ腹筋をするよりも食事を調節するダイエットを行った方が結果が伴うはずです。
ここまでお伝えした通り、腹筋をしてもお腹が痩せない原因は、
・へそを突き出すような立ち方
・反り腰になっている
・お腹の筋肉が硬い
・便秘やガスが溜まっている
・内臓の位置が下がっている
・数が足りていない
などが考えられます。
では、こういった原因でお腹がぽっこり出ている場合、どのようなことをすればお腹痩せすることができるのでしょうか?
痩せない方必見!腹筋以外でお腹痩せする方法①:骨盤周りの筋肉を緩める
まず最初に行ってほしいことは、
骨盤周りの筋肉を緩めて、自然な状態に直す
ということです。
先ほども解説した通り、骨盤周りが不自然な状態で立ってしまうとお腹がぽっこり出ますし、いくら腹筋をしてもお腹痩せはできません。
こういう方は、まず筋肉を緩めて骨盤周りを自然な状態に直せば、腹筋をしなくてもお腹痩せすることができます。
この方法は以下の動画でご紹介しているので、こちらを参考に実践してみてください。
痩せない方必見!腹筋以外でお腹痩せする方法②:硬くなっているお腹を緩める
続いてご紹介する方法は、
硬くなっているお腹の筋肉を柔らかく緩める
という方法です。
姿勢が崩れていたりお腹の循環不良が発生すると、リンパ液が滞ってしまってお腹がポコッと出てくるんですね。
こういう方の場合、お腹の循環を改善したり緩めることでお腹痩せすることができます。
具体的な改善方法は以下の動画でお伝えしているので、こちらを参考に実践してみてください。
痩せない方必見!腹筋以外でお腹痩せする方法③:腸を刺激する
もし便秘やガスが溜まっている方の場合は、上記でご紹介した方法とあわせて腸を刺激する方法を行うと、よりお腹をスッキリさせることができます。
便秘になった時は、主に左側の腸がつまるといわれているため、左側のお腹を刺激していきましょう。
1、左側のお腹を手で挟む
1、仰向けになり、両膝を立てる
2、お腹をリラックスさせ、左側のお腹を両手で挟む
3、この状態で2分間キープする
2、左上の肋骨を軽く押す
1、仰向けになり、両膝を立てる
2、左側の真ん中あたりの肋骨に手を当てる
3、両手で肋骨を軽く押し込む
4、これを50回行う
3、左側のお腹を指で刺激する
1、仰向けになり、両膝を立てる
2、お腹をリラックスさせ、左側のお腹に両手の指を差し込む
3、いろんな方向に腸を動かす
4、これを1分間行う
4、左側の骨盤の内側を刺激する
1、仰向けになり、両膝を立てる
2、お腹をリラックスさせ、左側の骨盤の内側に両手の指を沿える
3、いろんな方向にお腹を刺激する
4、これを1分間行う
こういった刺激をお風呂上りなどのタイミングで行い、お腹を柔らかい状態に維持したり、腸を刺激しておきます。
そうすると、翌朝に便が出やすい状態になっているので、もし便秘で悩む方は続けてほしいなと思います。
痩せない方必見!腹筋以外でお腹痩せする方法④:身体を縦に伸ばすトレーニング
続いて行ってほしい方法は、
身体を縦に引き伸ばすトレーニング
です。
人間の身体は、姿勢が崩れたり骨盤の位置が不自然になってしまうと、お腹の空洞が大きくなるんですね。
そうするとお腹がぽっこり出てしまうことがあるため、こういう方は腹筋よりも身体を縦に伸ばすようなトレーニングをした方が効果的です。
しかも腹筋よりもしんどくなく、即効性があるので効果もわかりやすいですよ。
具体的な方法は以下の記事で紹介しているので、こちらを参考にお腹痩せしていきましょう。
痩せない方必見!腹筋以外でお腹痩せする方法⑤:姿勢を改善する
姿勢が崩れている方の場合、根本的にお腹痩せしたい方は、
姿勢そのものを改善することが重要
です。
上記でお伝えした方法でお腹痩せもできますし、姿勢を改善すれば凹んだお腹の状態を維持できるんですね。
ですので、根本的にお腹痩せをしたい方は、必ず姿勢そのものを改善するようにしましょう。
具体的な改善方法は以下の記事で解説しているので、こちらを参考に実践してみてください。
結論を先に言えば、日頃行ってほしい床での座り方は「あぐら」「正座」「長座」「体操座り」この4つ。特に「あぐら」と「長座」は実践もしやすく、身体の変化が実感しやすい座り方です。 逆に「お姉さん座り」はN
立ち方や重心を自然な位置に直すと「前ももの張り」「ふくらはぎの張り」「外ももの張り」「肩こり」「腰痛」「体の疲れ」などが改善するんですね。 今何をやっても痩せない方は、立ち方を改善することがカラダの悩
痩せない方必見!腹筋以外でお腹痩せする方法⑥:ダイエットを行う
そして最後にもう1つ行ってほしいことは、
食事を調整するダイエット
です。
もしお腹の脂肪量が多い方は、腹筋をするよりもまずは食事量を減らしましょう。その方が脂肪が落ちやすいですし、お腹のスッキリ感も感じやすくなります。
具体的なダイエット方法などは、以下の記事や動画を参考にしていただくとやりやすいと思うので、よかったらこちらをご覧いただければと思います。
・1ヶ月間の変化も紹介!3ヶ月間の糖質制限で-10.2kgした女性のダイエット成功例
・ダイエット成功例:9ヶ月間で-16kgできた食事や運動方法
・本気で痩せたい方必見!40代女性63kgからのダイエット成功例
・半日断食の効果はいつから出る?2ヶ月で-8kgのダイエット成功例
ここまでお伝えした一連の流れができると、腹筋をしなくてもお腹痩せすることができるので、ぜひできることから実践してほしいなと思います。
腹筋をしてもお腹が痩せない原因と腹筋以外でお腹痩せする6つの方法のまとめ
今回は、腹筋をしてもお腹が痩せない原因と腹筋以外でお腹痩せする6つの方法について解説しました。
・腹筋をしてもお腹が痩せないことが多い
・お腹がぽっこり出る原因によって、適切な方法が変わる
・姿勢が崩れている場合、姿勢を改善するとお腹が凹む
・便秘やガスだまりの場合は、腸を刺激すること
・内臓の位置が下がっている場合は、内臓の位置を上げること
・お腹は腹筋をしなくても、十分引っ込めることができる
こういった内容をお伝えしました。
イメージ的には、腹筋をするときついし引っ込みそうな感じがしますよね。ただ、思った以上に結果が出ないことがほとんどだと思います。
逆に、腹筋よりも楽な方法を実践できた時の方が、変化率が大きかったりするんですね。なので、今回の記事では、お腹痩せするために必要なことのイメージを変えるきっかけになればうれしく思います。
ぜひやれることから実践してみてください。今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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