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鏡で自分の姿を見たとき、肋骨やあばらが浮き出てしまっていると気になりますし、それがコンプレックスになっている方もいますよね。

この浮き出る肋骨やあばらを引っ込めるためには、まず体幹周辺の筋肉を緩めて自然な状態に直すことが重要です。

もし体脂肪が少なすぎる方の場合は、少し脂肪をつけることも必要になるかもしれませんが、はっきり言えることは“改善可能”だということです。

この記事では、

・肋骨やあばらが浮き出る原因
・浮き出た肋骨やあばらを引っ込める5つの方法

などをパーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

 

生まれつき?肋骨(あばら)が浮き出る原因

今回お伝えする浮き出る肋骨やあばらの悩みは、現場でもたまに相談されることがあるんですね。

クライアントさんのお身体をチェックしていると、以下のような原因で肋骨やあばらが浮き出ている可能性があります。

背中を反らしたり胸を突き出す癖がある

まず1番問題になっているのが、

胸を突き出すような姿勢が癖づいている

ということです。

人間の自然な骨格を見ていただくと、本来はこういう状態が自然なんですね。

骸骨を横から

この上に適度に脂肪などが乗っていると、特に肋骨などが浮き出ることはありません。ただこの姿勢から、

・胸を突き出す
・肩甲骨を寄せる
・肩を引く

などの意識をもって過ごしていると、自然な状態から以下のような姿勢に崩れてきます。

骸骨の肋骨を反らせて横から

そうすると、自然な状態から肋骨が前に押し出されるような状態になり、これによって肋骨やあばらが浮き出てくるんですね。

自然な状態と崩れた状態を比べると、肋骨の出方が違うのがよくわかると思います。

肋骨の出方を比較

これは実際に、肋骨に触れながら姿勢を変えることでも実感できます。

例えばその場に立った状態で、自然な姿勢で肋骨に触れておきます。

立った状態で肋骨に触れておく

そこから胸を突きだしたり、肩甲骨を寄せようとして背中辺りを反らしていくんですね。

肋骨に触れながら背中を反らしていく

そうすると、肋骨が前に浮き出てきた感覚がわかりますか?

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

おそらく肋骨に置いていた手が、少し前に押し出される感覚があったと思います。

このように、

・背中を反らすように姿勢が崩れてしまう
・肋骨が前に押し出されるように形状が変わる
・自然な状態から肋骨が浮き出たように感じる

ということが起こるわけです。

重心の位置が低くなっている

もう1つ現場で実際にあった例が、

重心の位置が下がり、身体が縦につぶれている

ということなんですね。

先ほどもお伝えした通り、人間が自然な状態で立てると以下のような状態で立てるはずです。

自然体で立つ

この状態が自然ではありますが、毎日過ごす中で、

・スマホを長時間触っている
・パソコン作業が多い
・ソファに座ってだらだらしている

などが習慣化していると重心が下がってきます。

そういう方の姿勢は、以下のような身体が縦につぶれたような状態になってしまうんですね。

身体が縦につぶれたような姿勢

これだけではそこまで肋骨やあばらは出てきませんが、ここからへそを前に突き出すように立ってしまう癖があると、肋骨などがかなり浮き出る可能性があります。

身体を縦につぶしてへそを前に突き出す

特に肋骨の下側部分が押し出されるような形となり、ちょうどこの部分の肋骨が浮き出てくるはずです。

正面-肋骨の下側部分を矢印で指す

このように、

・身体が縦につぶれるような姿勢になる
・へそを前に突き出すように立つ癖がある

ということがセットになっても、肋骨が浮き出てしまう可能性があるというわけです。

上半身の脂肪量が少ない

そしてもう1つ考えられる原因としては、

上半身の脂肪量が少ない

ということです。

体脂肪量が極端に少ない方、いわゆるガリガリ体型の方の場合は、姿勢の崩れがなくても肋骨周辺を覆う肉の量が少ないので肋骨が浮き出てしまうこともあります。

脂肪量が少なめの細身の方の場合は、姿勢が崩れてしまうとかなり肋骨は目立って浮き出てくるんですね。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

脂肪量はある程度あるけど肋骨だけ浮き出ている方は、姿勢を直すことが改善のポイントになるはずです!

ここまでの原因をいったん整理すると、

・背中を反らすような姿勢が癖づいている
・身体が縦につぶれ、へそを前に出すような立ち方になっている
・体脂肪量が少ない

こういったことが原因で肋骨やあばらが出ている可能性があります。

逆の言い方をすれば、

・体幹周辺を自然な状態に直す
・身体を縦に引き伸ばし、自然な状態で立つ
・食事量を増やし、ある程度脂肪をつける

などのことが根本的な改善のポイントになるはずですね。

では具体的に、どのようなことをすれば浮き出る肋骨やあばら骨を引っ込めることができるのでしょうか?

 

浮き出る肋骨(あばら)を引っ込める方法①:体幹のストレッチングで整える

まず最初に行ってほしいことは、体幹のストレッチングです。

先ほど原因のところで、

姿勢が崩れることで、肋骨が浮き出てしまう

ということをお伝えしましたよね。この崩れた姿勢は、体幹全体の筋肉を緩めると整い、その結果浮き出た肋骨を引っ込めることができます。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

まずは5つの方法を実践して、体幹周辺を自然な状態に直していきましょう。

1、身体を軽く反らす

1、うつ伏せになり、脚を腰幅に開く
2、両手を身体の横につく
3、腕で状態を反らし、お腹を伸ばす
4、この状態で2分間筋肉を伸ばす

うつ伏せでカラダを反らすストレッチング

2、身体を丸める

1、地面に座り、両脚を前に伸ばす
2、軽く膝を曲げ、身体を前屈させる
3、身体を丸めた状態で、背面の筋肉を伸ばす
4、この状態で2分間キープする

両膝を軽く曲げて、前屈

3、ノの字に身体を反らす

1、仰向けになり、脚を腰幅に開く
2、片脚を外側に開く
3、逆の脚も近づける
4、上半身も脚と同じ側へ反らす
5、腕も頭上に上げ、身体の側面を伸ばす
6、この状態で左右各2分間ストレッチング

ノの字のストレッチング

4、両膝90度ストレッチング

1、仰向けになり、両手は体の横に置く
2、両足を地面から浮かせ、股関節を90度に曲げる
3、膝を真横に倒し、体幹を捻る
4、この状態で左右各2分間伸ばす

膝・股関節90度で両膝倒し

5、肋骨周辺を擦る

1、仰向けになり、両膝を90度に曲げる
2、リラックスして、肋骨周辺を優しく擦る
3、これを2分間行う

この5つの方法を毎日お風呂上りに実践すると、姿勢も改善していきますし、肋骨も引っ込んでいきます。

ただこれだけではまだ効果的とは言えないので、以下の方法なども合わせて実践していきましょう。

 

浮き出る肋骨(あばら)を引っ込める方法②:呼吸で体幹をさらに緩める

続いての方法は、さまざまな箇所を膨らませるように深呼吸を行って体幹の筋肉を緩める方法です。

体幹周辺をうまく使って呼吸をすることで、さらに体幹が整っていくんですね。これは現場でも多用する方法で、かなり気持ちいいですよ。ぜひ4種類の呼吸を実践してみてください。

1、お腹を膨らませる呼吸

1、仰向けになり、脚を肩幅に開く
2、両手をお腹の上に置く
3、鼻から息を吸って、軽くお腹を膨らませる
4、口から息を吐いて、お腹を少し凹ませる
5、1分間お腹で深呼吸を行う

2、肋骨を横に膨らませる呼吸

1、仰向けになり、脚を肩幅に開く
2、両手を肋骨の横側に沿える
3、鼻から息を吸って、肋骨を横側に膨らませる
4、口から息を吐いて、肋骨を元の状態に戻す
5、1分間肋骨で深呼吸を行う

3、鎖骨の下を膨らませる呼吸

1、仰向けになり、脚を肩幅に開く
2、両手を鎖骨の下に置く
3、鼻から息を吸って、鎖骨の下を前に膨らませる
4、口から息を吐いて、元の状態に戻す
5、1分間鎖骨の下側で深呼吸を行う

4、3ヶ所を膨らませる呼吸

1、仰向けになり、脚を肩幅に開く
2、鼻から軽く息を吸う
3、このとき、1回の呼吸でお腹・肋骨・鎖骨と順に膨らます
4、口から息を吐いて、元の状態に戻す
5、1分間3ヶ所を膨らますように深呼吸を行う

こういった呼吸法を何度も繰り返すことで、体幹周辺の筋肉が緩んで姿勢が整うんですね。

体幹周辺の筋肉を徹底して緩められると、次の方法で最も浮き出る肋骨を引っ込めることができます。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

特に肋骨の下側部分、みぞおちあたりの出っ張りで悩んでいる方はこれが最も効果的です。

 

浮き出る肋骨(あばら)を引っ込める方法③:肋骨を押して整える

次のテクニックは、肋骨をいろんな角度から押して整える方法です。

この方法は肋骨の形を改善できる方法になり、部分的に浮き出ている状態が気になる方は、これで改善可能なんですね。

ただ注意点があるので、以下のことを気をつけて行ってください。

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肋骨は非常に細い骨であり、あまりに強く押すと折れてしまいます。ここからの方法は、適度に肋骨の動きを感じる程度の力加減で行いましょう。

1、脇辺りの肋骨を押し込む

1、脇辺りの肋骨に片手を沿える
2、その手を逆の腕で軽く挟む
3、身体を倒しつつ、肋骨を軽く押し込むように圧を加える
4、肋骨の動きを感じながら左右30回押し込む

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イメージとしては、身体を少し倒しつつ手で押す感覚です。そうすると、より自然な状態に肋骨を調整しやすいですね。

2、肋骨の真中を押す

1、肋骨の真中辺りに片手を沿える
2、その手を逆の腕で軽く挟む
3、身体を倒しつつ、肋骨を軽く押し込むように圧を加える
4、肋骨の動きを感じながら左右30回押し込む

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このテクニックは、基本的に①と同じ要領で行ってもらえばOKです。

3、肋骨の下側を押す

1、肋骨の下側辺りに片手を沿える
2、その手の上に、逆の手を沿える
3、身体を倒しつつ、肋骨を軽く押し込むように圧を加える
4、肋骨の動きを感じながら左右30回押し込む

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肋骨の下側の骨は、非常に細くなっています。あまり強く押すと折れるので、ここは特に軽めでOKです。

4、肋骨の下側を前側から押す

1、肋骨の下側前方辺りに片手を沿える
2、その手の上に、逆の手を沿える
3、肋骨を軽く押し込むように圧を加える
4、肋骨の動きを感じながら左右30回押し込む

この4つの方法はそれぞれ回数を設定していますが、数をこなした分だけ肋骨は引っ込んでいきますので、もう少し引っ込めたい方は数を増やしてもらうとより効果的ですね。

応用編

上記でお伝えしたテクニックは、骨を動かして肋骨の出っ張りなどを整える方法です。

4つの例をご紹介しましたが、もし感覚的に慣れてくれば、

出っ張りが気になる部分の肋骨を、凹ませたい方向に押す

ようにしてみてください。

そうすると部分的に出っ張った肋骨はより引っ込み、本当にウエストラインが綺麗に変わっていきます。

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この骨を押すテクニックが上手くなれば、1週間でアンダーバストなども変わってくるので、ぜひ参考に実践してみてください。

もしお腹周りも引っ込めたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。コルセットを活用するだけで、1ヶ月で-3~4cm細くなる方もいるはずです。

 

浮き出る肋骨(あばら)を引っ込める方法④:姿勢を整える

上記のような方法で肋骨を自然な状態に整えられると、必ずあわせて行ってほしいのが姿勢の改善なんですね。

先ほど原因のところで、

姿勢が崩れるから肋骨が浮き出てしまう

ということをお伝えしました。

いくら上記でお伝えした方法を実践し続けても、根本原因である姿勢が改善できていないと、再度肋骨が浮き出てしまいます。

ですので、自然な座り方や立ち方の習得は必須。これらの改善方法は別の記事などで解説しているので、以下の記事などを参考に改善していきましょう。

座り方の改善方法

立ち方の改善方法

 

浮き出る肋骨(あばら)を引っ込める方法⑤:食事量を増やす

そして最後に大事なことは、もし体内の脂肪量が少ない方は増量をして脂肪をつけることが必要になります。

原因のところでも解説しましたが、脂肪量が少なくて肋骨が浮き出ている場合、脂肪をつけることが最優先になります。

増量とあわせて上記でお伝えした方法を実践することで、本当の意味で浮き出た肋骨を引っ込めることができるんですね。

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増量に関しては別の記事で詳しく解説しているので、よかったらこちらを参考に実践してみてください。男性向けに書いていますが、女性も同じ方法で増量が可能ですよ。

ここまでお伝えした一連の流れができると、根本的に浮き出た肋骨を引っ込めることができるというわけです。

 

生まれつき?肋骨(あばら)が浮き出る原因と引っ込める方法のまとめ

今回は、肋骨やあばらが浮き出る原因と引っ込める方法について解説しました。

・肋骨は、姿勢が崩れると前に浮き出る
・身体が縦につぶれるようになっても肋骨は浮き出る
・脂肪量が少ないと、肋骨の浮き出方は顕著になる
・改善のためには、まず体幹周辺を自然な状態に直すこと
・さらに姿勢を改善し、増量して脂肪をつける
・この一連の流れができると、根本的に浮き出た肋骨は引っ込む

こういった内容をお伝えしました。

肋骨が浮き出ているとガリガリに見えたり、見た目としてもあまり良い印象がないイメージがありますよね。

悩んでいる方も多いと思いますが、改善は可能です。そのためには、まず原因をしっかりとおさえて取り除くこと。これができると、今の悩みは解決します。

今回の内容が、そうやって悩んでいる方の参考になればうれしく思います。今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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今回お伝えした内容は、パーソナルのセッションだとより確実に改善可能です。もしご自身で改善が難しい場合は、お気軽にご相談ください。

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