「ぽっこりお腹」や「太くなったウエスト」を細くしようと思い、腹筋を開始。でもなぜか、筋トレしてから逆に太くなった…。こういうことは起こり得るんですね。
もしこういう悩みを抱えている方は、筋トレよりも「緩める」ことの方が効果的。1日でもお腹のスッキリ感がわかりますし、即効性もあります。
体がガチガチで硬い。そんな方ほど、腹筋などの筋トレよりも緩める方が身体も引き締まる。一見不思議な反応のように見えますが、これは誰の身体でも実感できる反応なんですね。
この記事では、
・腹筋などの筋トレでウエストが太くなる原因
・腹筋などで太くなったウエストを細くする5つの方法
などをパーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
今回の記事の内容
腹筋などの筋トレでウエストが太くなる原因
今回のテーマは、実際に現場でも相談を受けたことがあり、このときのクライアントさんは以下のような原因でウエストが太くなっていました。
お腹の筋肉がガチガチで硬い
まず考えられたことは、
お腹の筋肉がガチガチでかなり硬い
ということです。
「ぽっこりお腹」や「太いウエスト」で悩んでいる方は、その改善方法として筋トレを行おうとしたと思いますが、大切なことは“原因の発見”なんですね。
ご相談を受けたクライアントさんの場合、日頃は約8時間以上のデスクワークをされており、常に身体を丸めた状態で過ごしていました。
こういった丸まった状態で長時間座っていると、6つに割れる筋肉の「腹直筋」が縮まってしまいます。
本来の状態から筋肉が縮まってしまうと、硬くなって血流などが悪くなります。
ストレスを受け続けている状態になるため、筋肉は時間の経過とともに硬くなるんですね。
そして、筋肉が硬くなることで発生するのが「リンパ節のつまり」「リンパ液の滞り」です。
お腹周りの循環が悪い(むくみ)
人間の身体には「リンパ液」という体液が循環しており、基本的には下から上の一方通行で循環しています。
このリンパ液は、
体内を1周するのに、約8~12時間かかる
と言われており、流れる速度がかなり遅いのが特徴です。
上記でお伝えしたような丸まった姿勢が癖づいていると、
・お腹が圧迫されてリンパ液が循環しづらい
・お腹周辺でリンパ液が滞ってしまう
・その結果、お腹周りがぽっこり出てくる
こういった身体の変化が起こる可能性があるんですね。
もし胃のあたりがぽっこり出ている方は、おそらくリンパ液の循環不良が考えられます。以下の記事で詳しく解説しているので、よかったらご覧ください。
もしお腹周りでリンパ液の循環が悪くなっている方は、仰向けの状態でみぞおち下をグーで圧迫すると、かなり痛みを感じます。
このように、
・お腹の筋肉が硬い
・お腹周りでリンパ液の循環が悪くなっている
この2つが重なれば、お腹がぽっこり出たり、ウエスト全体が太くなることが考えられます。
実際にクライアントさんも、こういった原因でウエストが周りが太くなっていました。
腹筋をする=筋肉が硬くなる
ではなぜ、腹筋をするとウエストが太くなってしまうのでしょうか?
腹筋を行ったとき、
・お腹の筋肉がグーっと力む
・かなりきつく、お腹が痛くなる
こういった感覚があったと思いますが、このような腹筋をすることで、さらにお腹の筋肉がストレスを受けているわけです。
先ほどクライアントさんの例で、
長時間丸まった状態で座り続け、お腹の筋肉が硬くなっていた
とお伝えしました。
みなさんのお腹は、どのような状態ですか?ここからが重要なところです。
硬くなっているお腹の筋肉に対して、さらに腹筋をして追い込めばどうなるでしょうか?さらに筋肉が硬くなる可能性がありますよね。
これが今みなさんが悩む、ウエストの太さに関係しています。
・元々お腹の筋肉が硬い
・腹筋でお腹の筋肉を鍛える
・筋トレの後に、きちんとお腹の筋肉を緩めていない
・お腹の筋肉がさらに硬くなる
・リンパ液の循環も悪くなり、お腹周りに滞る
・その結果、お腹やウエストが太くなってしまう
こういった変化が起こった結果、ウエストが太くなっているはずです。
ウエストを細くしようと思って行った腹筋が、かえって太くする原因になってしまった可能性があるんですね。努力されること自体は素晴らしいことですが…。
もしお腹がぽっこり出る原因が「脂肪の多さ」や「運動不足」などが原因であれば、腹筋をしても引き締まったはずです。
ただ、みなさんはお腹がぽっこり出た原因の1つに「お腹の硬さ」「むくみ」が関係しており、だから腹筋をするとウエストが太くなってしまったわけです。
先ほどお伝えした、
原因の発見が重要
というのは、この原因によってお腹痩せする方法が大きく変わるからなんですね。
この状態で食事をするとお腹が膨らむ
これは僕自身が経験していることですが、
・お腹の筋肉が硬い
・お腹周りにリンパ液が滞っている
・腹筋をしてさらにお腹周りが硬くなる
・その結果、ウエストが太くなる
このような状態のときに食事を摂ると、腸の働きが悪くなっているので「ガス」や「便」が溜まりやすくなるんですね。
お腹の空洞も大きくなり、ひどい時ではウエストの周径囲が5~6cm太くなることもあります。これは大げさではなく、ウエスト周りはこれぐらい簡単に変動します。
こういった腸内環境の悪さなども合わさって、腹筋後のウエストの太さに関係している可能性があります。
では、こういった原因で太くなったウエストは、どうすれば細くすることができるのでしょうか?
筋肉を緩める&循環の改善が必要
上記のような原因で発生したウエストの太さを細くするためには、
お腹周りの筋肉を緩める+リンパ液の循環を改善する
ということがポイントです。
ぽっこりお腹もそうですが、何も腹筋などの筋トレだけが引き締める方法ではありません。筋肉を緩めるだけでも、十分ウエストは細くできるんですね。
これは言葉で説明するよりも、実践して変化を体感していただいた方が説得力があると思うので、まずは徹底してお腹周りの筋肉を緩めていきましょう。
具体的にどのようにお腹の筋肉を緩めればいいのか、ここから詳しく方法をご紹介します。
腹筋などの筋トレで太くなったウエストを細くする方法①:お腹周りの筋膜を緩める
腹筋をしてウエストが太くなった方は、まず最初に、
お腹周りの筋膜を緩める
ようにしましょう。
筋膜を緩めることで筋肉もかなり柔らかくなり、後ほど行う方法なども効果を実感しやすくなります。
筋膜を緩めるためには、2分間伸ばし続けることがポイントです。少し時間は長いですが、やり終わった後の柔らかさはかなり実感できると思います。
①丸めた布団に仰向けになる
1、布団を丸め、ある程度の高さを作る
2、腰あたりを布団に乗せ、仰向けになる
3、両手はバンザイし、両脚も肩幅で伸ばす
4、この状態で2分間キープする
②開脚して体側を伸ばす
1、地面に座り、軽く膝を曲げて開脚する
2、体側を伸ばすように身体をつま先方向へ倒す
3、2分間キープし、反対方向へ2分間伸ばす
③地面に座って身体を捻る
1、地面に座り、片脚を伸ばす
2、逆の脚は曲げて、反対脚にクロスする
3、立てた膝の上に肘を乗せ、身体を捻る
4、この状態で2分間伸ばし、逆側も同じ要領で伸ばす
まずはこの3種類の筋筋膜リリースを行い、お腹の筋肉を緩めていきます。
お腹の筋肉がある程度柔らかくできると、次はお腹周りで詰まっているリンパ液の循環を改善していきましょう。
腹筋などの筋トレで太くなったウエストを細くする方法②:リンパ液の循環を改善する
お腹周りの循環を改善するためには、
・乳び層を刺激する
・お腹を気持ちよく揺らす
・腸腰筋などを緩める
こういったことがポイントになってきます。
お腹周りの循環を改善する方法は「胃のあたり(上腹部)がぽっこり出る原因と筋トレ以外で引っ込める4つの手順」や以下の動画で詳しく解説しているので、こちらを参考に実践してみてください。
おそらくここまでできるとウエストが細くなっていると思いますが、さらに細くするためには、筋肉のポンプ作用を活用してより循環を促していきましょう。
腹筋などの筋トレで太くなったウエストを細くする方法③:軽くお腹の筋肉を動かす
ここからお伝えする方法は、
できるだけ筋肉をリラックスさせ、ポンプのように動かすこと
がポイントです。
そうするとリンパ液の循環が改善し、さらにお腹の筋肉が柔らかくなってきます。これを毎日の習慣にするだけでも、簡単に2~3cmは細くできるはずですよ。
①鼻から息を吐いてみぞおちを縮める
1、立った状態で、みぞおちに手を沿える
2、鼻から軽く息を吐き、みぞおちを軽く縮める
3、リズムよくリラックスして動かし、これを1分間行う
②鼻から息を吐いてへそ横を縮める
1、立った状態で、へそ横に手を沿える
2、鼻から軽く息を吐き、へそあたりを軽く縮める
3、リズムよくリラックスして動かし、これを1分間行う
③鼻から息を吐いて下腹部を縮める
1、立った状態で、下腹部に手を沿える
2、鼻から軽く息を吐き、下腹部を軽く縮める
3、リズムよくリラックスして動かし、これを1分間行う
④鼻から息を吐いて横腹を縮める
1、立った状態で、両手を肩に沿える
2、鼻から軽く息を吐き、身体を左右に小さく捻る
3、リズムよくリラックスして動かし、これを1分間行う
これらはできるだけ「リラックスして」「楽に」数をこなせば、それだけでお腹は引き締まっていきますし、腸の働きもよくなってきます。
筋トレや腹筋が苦手な方は、こういった続けやすい方法を行った方が結果が出ます。
基本的にはここまでお伝えした方法ができれば、腹筋をして太くなったウエストは細くなっていると思うので、ぜひ参考に実践してみてください。
腹筋などの筋トレで太くなったウエストを細くする方法④:トレーニングのやり方を変える
そして、さらにウエストやお腹を引き締めたい方は、トレーニングのやり方を変えてみましょう。
実際に現場でもお腹を引き締める際は、あまり腹筋はしないんですね。
・椅子に座って骨盤を動かす
・スクワットなどの全身運動を行う
などをよく実践していますが、これらでも3ヶ月間で-10cm以上の結果が出ています。
YouTubeでもこの方法をご紹介しているので、興味がある方はこういった方法をぜひ行ってみてください。
この他の方法としては、毎朝全身の体操を行うのもおすすめです。これは僕が実際に-10cmのサイズダウンに成功した方法ですので、こちらもよかったら参考にしていただければと思います。
腹筋などの筋トレで太くなったウエストを細くする方法⑤:日頃の姿勢も改善する
根本的にお腹痩せしたい方は、ぜひこれから姿勢も一緒に改善していきましょう。
先ほど原因のところでクライアントさんの例をご紹介しましたが、お腹がぽっこり出る原因の1つに、
・座り方
・立ち方
などのまずさが考えられるんですね。
これらの姿勢が根本的に改善すれば、「お腹の硬さ」「リンパ液の循環不良」なども改善できるため、姿勢改善するだけでもお腹はスッキリしてきます。
姿勢改善の方法は以下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考に改善してみてください。
座り方の改善方法
立ち方の改善方法
ここまでお伝えした一連の流れができると、腹筋をして太くなったウエストは細くなりますし、根本的なお腹痩せも実現できます。
できることからでOKですので、ぜひ実践を通して変化を実感してもらえればなと思います。
腹筋や筋トレをするとウエストが太くなる原因と細くする5つの方法のまとめ
今回は、腹筋や筋トレをするとウエストが太くなる原因と細くする5つの方法について解説しました。
・日頃の姿勢が崩れていると、お腹の硬さやむくみが発生する
・腹筋をすると、これらが加速されてウエストが太くなる可能性
・この場合は、まずお腹の筋肉を緩めること
・そして、お腹のリンパ液の循環を改善すること
・この2つだけで十分ウエストは細くなっていく
・さらに細くしたい方は、トレーニングのやり方を変える
・日頃の姿勢改善も、ウエストを細くする方法の1つ
こういった内容をお伝えしました。
今回の悩みを持っている方は、努力家で頑張られているからこその悩みだと思うんですね。だからこそ、正しい努力というか、適切なことが何かを知ってほしい。
現場でもそうですが、「鍛える(筋トレ)」ことが必須みたいなイメージを持っている方が多いですが、身体は緩めても変わります。
ここのイメージが変われば、もっと楽に気持ちよく理想のカラダに近づけると思うので、今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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