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リンパマッサージをしてるけど、全然効果を感じない。痩せないし、意味ない。実践を通して、そんな感想を持った方もいるかもしれません。

こういう方って、脚“だけ”リンパマッサージをしたり、下から上の順番に刺激してません?おそらくこういうやり方では、思ったような効果を実感しづらいんですね。

リンパマッサージは、「適切な順序」と「適切な刺激」を加えることできちんと効果を実感できます。今回ご紹介する方法では、おそらく1回である程度のスッキリ感を実感できますよ。

この記事では、

・リンパマッサージをしても効果ないと感じる理由
・リンパマッサージ(ドレナージュ)の効果
・リンパマッサージの14の実践手順

などを、パーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

もしすぐにリンパマッサージの効果を実感したい方は、YouTubeで紹介している方法を実践してみてください。これを1回やれば、身体のスッキリ感がよく実感できると思います。

 

今回の記事の内容

リンパマッサージをしても効果ないと感じる理由

リンパマッサージ(ドレナージュ)をしても効果ないと感じる方は、以下の理由が考えられます。

刺激が強すぎる

まず考えられるのは、

リンパ節などを刺激する圧が強すぎる

ということ。

リンパマッサージをするとき、強く刺激した方が効果ありそうじゃないですか?でも実は、逆効果。

研究からわかっているのは、

・20g以下の軽い刺激=リンパ管は拡張する
・痛みが伴う強い刺激=リンパ管は収縮する

という違いが出るんですね。

以前Twitterでも呟きましたが、これだけの周径囲の違いが出るそうです。

ですので、もし今痛みを感じるぐらい強くリンパマッサージをしている方は、その刺激の強さが原因で適切な効果が引き出せていない可能性があります。

上から下の順に刺激できていない

続いて考えられる理由は、

リンパ節を上から下の順に刺激できていない

ということ。

リンパ液は基本的に下から上の一方通行で流れているんですね。イメージ的には、こんな感じ。

LYMPHの流れ

「鎖骨下リンパ節」という鎖骨の溝にあるリンパ節が出口になっており、ここを最初に刺激して、

・胸管(胸の真ん中)
・乳び槽(みぞおちの下)
・腸骨リンパ節(下腹部)
・鼠径リンパ節(鼠径部)
・膝窩リンパ節(膝裏)

このような順にマッサージを進める。

そうすると、滞ったリンパ液が出口(鎖骨下リンパ節)に入り、その結果むくみなどが改善します。

いきなり脚などのリンパマッサージをしても出口が解放されていないので、一時的に効果があっても再度むくみが発生してしまうんですね。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

夜にリンパマッサージをしても、翌朝脚がだるいのはこういった原因が考えられます。

このようにリンパマッサージをする順番のまずさも、効果ないと感じる理由の1つ。

マッサージの時間が短い

もう1つ考えられる理由は、

リンパマッサージをする時間が短い

ということ。

適切にリンパマッサージで効果を実感するためには、身体の状態によって違いはあれど、各部位1~2分は必要。

全身のリンパマッサージをしようと思うと、最低でも20分程度はかかるかもしれません。もし、

・各部位10秒程度
・全体で5分程度

と時間が短い場合、これが原因で思ったような効果を実感できていないかもしれません。

リンパマッサージ“だけ”で痩せるのは難しい

もう1つお伝えしておきたいのは、

リンパマッサージをするだけでは、体重を大幅に落とすことは難しい

ということ。

適切にリンパマッサージをすると、

・たるみがスッキリする
・周径囲が2~3cm細くなる
・身体のだるさ、むくみが改善する
・硬い筋肉が柔らかくなる

こういった効果を引き出すことは可能なんですね。

ただ、リンパマッサージをするだけで2~3kg体重が落とせるかというと、これは難しい。やはり体重を落とすためには、

・食事を減らす
・適度に運動をする
・水分量を減らす

などが必要。

病気などでリンパ液の滞りが過度な場合、リンパマッサージやドレナージュで大幅な体重減少はあるかもしれません。ただそういった問題がない場合は、大幅な体重減少は見込めないんですね。

ここまでリンパマッサージをしても効果を実感できない理由をお伝えしましたが、適切にリンパマッサージができるとどのような効果を実感できるのでしょうか?

 

リンパマッサージ(ドレナージュ)で期待できる効果

適切なリンパマッサージができると、以下のような効果が期待できるんですね。

むくみが改善する

リンパマッサージで最もわかりやすい効果は、

むくみが改善する

ということ。

リンパ液が体内で滞ることでむくみが発生しますが、リンパ管を直接刺激してリンパ液の流れを良くするのがリンパマッサージの役割。

ですので、適切なリンパマッサージができると、むくみが改善します。

冷え性が改善する

続いて期待できる効果は、

冷え性や低体温の改善

です。

適切なリンパマッサージを行うことで、

・リンパ液の循環が改善する
・リンパ液の循環が良くなると、血流も改善する
・末端まで適切に血液が流れる
・体温が上がり、体が温まる
・その結果、冷え性や低体温が改善する

という変化が生まれるんですね。

平熱35度台の方が36.5度ぐらいまで上がれば「基礎代謝が約13%上がる」ので、何もしなくても2ヶ月間で1kg体重が減る可能性もあります。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

こういう意味では、今回お伝えするマッサージで痩せる(体重が減る)可能性があると言えるかもしれません。

こういった身体の冷えや低体温も、適切なリンパマッサージで期待できる効果の1つ。

身体のだるさもスッキリする

さらに期待できる効果は、

身体のだるさがスッキリする

ということ。

リンパ液の中には、

・脂肪分
・老廃物

なども含まれ、老廃物が体内に滞ってしまうことで重だるさを感じます。リンパマッサージをすると、

・リンパ節などを適切に刺激する
・循環が促され、リンパ液の滞りが改善する
・老廃物が代謝される
・身体のだるさもスッキリする

こういった変化が起こるんですね。

ですので、リンパマッサージを適切に実践できれば、身体のおもだるさもスッキリするというわけです。

全身が引き締まる

もう1つ期待できる効果は、

全身が引き締まる

ということ。

先ほど「むくみも改善する」とお伝えしましたよね?このむくみって、みなさんが思っている以上にたるみや太さの原因になっている。

ひどい方では、むくみの影響で2~3cm太くなっていることなんてざら。逆の言い方をすれば、

・適切にリンパマッサージを行う
・むくみが改善する
・膨らみが改善し、身体が細くなる

ということが起こるわけです。

ですので、部分的なたるみに悩む方もリンパマッサージを毎日実践すれば、引き締められる可能性があるんですね。

ではこういった効果を引き出すためには、具体的にどのようにリンパマッサージを行えばいいのでしょうか?

 

リンパマッサージを行うときの注意点

早速方法をお伝えしたところですが、リンパマッサージをする前に必ず確認してほしいことがあります。

以下の方は、リンパマッサージが禁止・医師の確認が必要となるので、必ずチェックしてから実践しましょう。

風邪・体調不良のときは禁止

まず避けてほしいタイミングとしては、

・風邪
・インフルエンザ

など、菌が関係する問題で体調を崩したとき。

リンパ節には殺菌作用がありますが、風邪などを引いているときにリンパ液の循環を促してしまうと、本来殺菌できる細菌が殺菌できずに体内を循環することになるんですね。

そうすると体調を崩しやすくなったり、症状が悪化するリスクもあるため、体調が優れないときは避けるようにしましょう。

妊婦さんは医師に許可をもらう

妊婦さんの場合、お腹の中に赤ちゃんがいますよね。リンパ液の循環を改善すると、少なからず体内環境に影響が出ます。

赤ちゃんへの影響も出る可能性があるため、必ず医師に許可をとったり、確認してから行うようにしてください。

痛みや不快感を避ける

先ほどもお伝えしましたが、今回ご紹介したマッサージ方法は、

・痛み
・不快感

などを一切出さないように行うことがポイント。

リンパ管は痛みを感じると周径囲が細くなる

ということがわかっているので、すべてのテクニックで「気持ちよさ」「心地良さ」を感じれるぐらい、やさしく刺激するようにしましょう。

やっているときは物足りなさを感じるかもしれませんが、結果としてこういう刺激の方が効果的なんですね。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

ここまでチェックしていただいて、何も該当しない方は以下の方法でリンパマッサージを行っていきましょう。

 

効果ない方必見!適切なリンパマッサージをする14の実践手順

リンパマッサージの手順を先に解説すると、以下の通り。

1、鎖骨下リンパ節を擦る
2、胸管を軽く叩く
3、乳び槽を刺激する
4、乳び層付近を揺らす
5、下腹部を上方へ揺らす
6、鼠径リンパ節を擦る
7、太ももを膝上から鼠径部方向へ擦る
8、太もも全体を揺らす
9、膝窩リンパ節を刺激して足首を動かす
10、ふくらはぎを足首から膝裏方向へ擦る
11、ふくらはぎ全体を揺らす
12、踝に沿って擦る
13、腹式呼吸を行う
14、再度鎖骨下リンパ節を刺激する

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すべて時間設定は1分にしていますが、長くした方がより効果的ですので、身体の状態に合わせて時間を調節しましょう。

①鎖骨下リンパ節を擦る

1、仰向けになった状態で、腕をクロスして鎖骨の溝に手を当てる
2、この溝全体を掃除するように軽く擦る
3、これを1分間行う

②胸管を軽く叩く

1、手の指をだらんと脱力しておく
2、仰向けの状態で、胸の真中の骨を軽く叩く
3、これを1分間行う

③乳び槽を刺激する

1、仰向けになり、両膝を立てる
2、片手で拳を作り、へそ上辺りに置く
3、逆の手はパーにして、拳の上に乗せる
4、軽く息を吸って、口から吐きながら拳をお腹に押し込む
5、鼓動を手で感じると、一気に圧を抜くように脱力する
6、これを10回行う

④乳び層付近を揺らす

1、仰向けになり、両膝を曲げる
2、両手の小指側をへそ上に沿える
3、軽くお腹を圧迫し、上方へ向かって揺らす
4、これを1分間繰り返す

⑤下腹部を上方へ揺らす

1、仰向けになり、両膝を曲げる
2、両手の小指側を下腹部に沿える
3、軽くお腹を圧迫し、上方へ向かって揺らす
4、これを1分間繰り返す

⑥鼠径リンパ節を擦る

1、仰向けになり、脚を肩幅で伸ばす
2、鼠径部に両手を沿える
3、鼠径部全体を軽く擦る
4、これを1分間行う

⑦太ももを膝上から鼠径部方向へ擦る

1、地面に座り、片脚を伸ばす
2、太ももをリラックスさせ、膝上辺りに手を沿える
3、鼠径部に向かって太もも全体を優しく擦る
4、これを1分間行う

⑧太もも全体を揺らす

1、地面に座り、片脚を伸ばす
2、太もも全体をリラックスさせる
3、膝裏辺りを持ち、小さく太ももを揺らす
4、これを1分間行う

⑨膝窩リンパ節を刺激して足首を動かす

1、座った状態で、片膝を立てる
2、両手の指を立て、膝裏の溝に差し込む
3、痛気持ち良いぐらい強さで圧迫する
4、その状態で、足首を軽く1分間動かす

⑩ふくらはぎを足首から膝裏方向へ擦る

1、座った状態で、片膝を立てる
2、両手を足首辺りに沿える
3、ふくらはぎを優しく膝裏方向に向かって擦る
4、これを1分間行う

⑪ふくらはぎの筋肉を揺らす

1、座った状態で、片膝を立てる
2、ふくらはぎに手を沿え、リラックスしておく
3、ふくらはぎの筋肉をいろんな方向へ揺らす
4、これを1分間行う

⑫踝に沿って擦る

1、座った状態で、片膝を立てる
2、踝の下側に手を沿え、リラックスしておく
3、L字を描くように、足首を擦る
4、これを1分間行う

⑬腹式呼吸を行う

1、仰向けになり、脚を肩幅ぐらいに開く
2、両手をお腹の上に置いておく
3、鼻から軽く息を吸い、お腹を軽く膨らませる
4、口から細く長く息を吐き、お腹を軽く凹ませる
5、気持ち良く感じる程度の腹式呼吸を2分間行う

⑭再度鎖骨下リンパ節を刺激する

1、仰向けになった状態で、腕をクロスして鎖骨の溝に手を当てる
2、この溝全体を掃除するように軽く擦る
3、これを1分間行う

こういった一連の流れをできれば「お風呂上り」に実践していただくと、より身体はスッキリします。

これと同じような流れを動画でもお伝えしているので、こちらもよかったら参考に実践してみてください。

そして、リンパマッサージ後に以下のことをすれば、より変化を実感しやすくなりますよ。

 

リンパマッサージ後に行ってほしいこと

リンパマッサージ後は、以下のことを行えばよりスッキリできます。

コップ1杯分ぐらいの水を飲む

上記の流れで全身のリンパ液の循環を改善できましたが、リンパマッサージ後にコップ1杯分(200ml)の水分を摂ることで、体内の循環をより改善することができるんですね。

ですので、マッサージ後は水分補給をするようにしましょう。

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ちなみに、このタイミングでお水を飲んでもむくみがひどくなることはないので、安心して飲んでいただければと思います。

着圧ソックスを履く

もし脚やせしたい方は、

リンパマッサージを終えた後に、着圧ソックスなどで適度に締め付ける

ようにしましょう。

着圧ソックスを履くことで、リンパ液が下半身に滞るのを防げるため、

・寝る前にリンパマッサージを行う
・その後に着圧ソックスを履く
・そのまま寝る

という流れを行うと、翌朝はかなりスッキリできます。

ちなみに、実際に使ってよかったのは「ストレートレッグ」や「バンビウォーター」などの着圧レギンス。これらは肌触りもよく、着用するだけで1~2cmほどスッキリ感は変わってきますよ。

脚を上げて寝る

着圧ソックスを履いて寝るとき、少しでもいいので脚を高く上げた状態で寝るようにしましょう。

そうすると、より脚のむくみも改善されて脚やせにつながるので、この3つは必ず行ってほしいですね。

こういった一連の流れが実践できれば、よりリンパマッサージの効果を引き出せるので、ぜひ参考に続けてみてください。

 

本当は効果ない?リンパマッサージ(ドレナージュ)の効果と14の実践手順のまとめ

今回は、本当は効果ない?リンパマッサージ(ドレナージュ)の効果と14の実践手順について解説しました。

・効果がないのは、リンパマッサージのやり方に問題がある
・刺激が強い、手順がまずい、刺激時間が短いなどが考えられる
・基本的には、軽い刺激で1~2分行えば効果を実感できる
・リンパマッサージは、上から下の順に行う
・適切に行えると、1回でも体の軽さやスッキリ感を実感できる

現場でもよく聞くのが「そんな軽くていいんですか?」という声。ストレッチもそうですけど、グッと強くやった方が効果ありそうですよね。

でもリンパマッサージは真逆。強くやればマイナスになり、やさしくやった方が効果を引き出せる。ここの力加減が一番のポイントです。

できればお風呂上りのタイミングで毎日続けてもらうと、身体もスッキリして細くなっていくので、ぜひ参考に続けてみてください。今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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今回お伝えした内容は、パーソナルのセッションだとより確実に改善可能です。もしご自身で改善が難しい場合は、お気軽にご相談ください。

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