以前レディースクリニックで院長をされている40代の女性から、
腓骨の出っ張り?がすごく気になるんですけど、これってどうやったら改善しますか?
という相談を受けました。いろんなお話を伺っていく中で、膝関節の捻じれが影響してふくらはぎの外側が張り出していることがわかったんですね。
個人によって原因や改善方法は変わりますが、この方の場合、膝の捻じれを改善して根本原因を取り除くことでまっすぐな脚に近づきました。
同じ悩みを抱える方の場合、もしかすると腓骨そのものが出っ張っているわけではないかもしれません。
この記事では、
・腓骨に出っ張りができる原因
・出っ張った腓骨を引っ込める4つの方法
などを、パーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
腓骨の出っ張りを引っ込める方法はYoutubeでも紹介しているので、よかったらこちらも参考にご覧ください。
今回の記事の内容
腓骨に出っ張りができる原因
今回ご紹介する40代の女性の場合、ふくらはぎの外側あたりの張りに悩まれていたんですね。
丁度膝下あたりのこの部分の膨らみが気になっており、骨が出ている感じがしたそうです。
カウンセリングを通していろんなお話を伺いましたが、その中で以下のような原因が見えてきました。
・膝関節がかなり捻じれている
・膝を捻じって足元のペダルを踏んでいる
・ペンギンのように立っている
・歩くときもつま先が外側を向く
・内股状態でスクワットをしている
それぞれ詳しく解説しますね。
膝関節がかなり捻じれている
お身体の状態をチェックしてまず気になったのが、
膝関節がかなり捻じれている
ということです。
本来自然な状態であれば、グー1つ分の足幅で立つと大体膝周りはこのような状態になるはずなんですね。
ただクライアントさんの場合、何気なく立っていただくとこういった形でかなり膝が内側に捻じれるような状態になっていました。
両者を比べると違いがはっきり分かりますが、クライアントさんはこの膝が捻じれることで腓骨辺りが出っ張っていると感じていました。
実際に現場でもこういった違いを確認していただくと、
なるほど。腓骨どうこうじゃなく、膝が捻じれていたから出っ張っていたんですね。
と言われていました。
ですので、もし膝が捻じれて腓骨が出っ張っている方の場合は、この膝の捻じれを改善することが大きな改善ポイントになります。
ではどういった原因で、膝の関節は捻じれてしまうのでしょうか?
膝を捻じって足元のペダルを踏んでいる
原因としてまず考えられたのは、
仕事で使うペダルの踏み方に問題がある
ということです。
クライアントさんはお仕事上、足元のペダルを踏んで作業することがあるそうなんですね。他の先生も使われるそうで、少し遠い位置にペダルが置かれているそうです。
そのため、通常にペダルを踏めるとこのように動けるはずなのに…
ペダルの位置が遠いため、足の内側辺りでペダルを踏み込む動作を繰り返していました。
実際に真似てやっていただくとわかりますが、この動作を繰り返し行うとふくらはぎの外側あたりが疲れてきます。
こういう動作を繰り返していたために膝が捻じれ、さらにふくらはぎの外側の筋肉がパンパンに張ってしまったんですね。
その結果、腓骨が出っ張っているように感じてしまった可能性がありました。
ペンギンのように立っている
続いて考えられた原因が、
ペンギンのような立ち方が癖づいている
ということです。
クライアントさんに何気なく立っていただくと、つま先がかなり開いたペンギンのような立ち方をされていました。
この立ち方は僕も一時期癖づいてしまったことがあり、こういう立ち方をしていると膝が捻じれてしまうんですね。
さらに問題なのは、この立ち方が歩き方にも反映されてしまうことです。
歩くときもつま先が外側を向く
本来自然な状態で歩けると、足の向きはこういった方向を向きます。
ほぼまっすぐに近い方向を向くはずですが、つま先を開く癖がある場合、歩いているときもつま先が外を向きがちです。
こういう歩き方を繰り返すと、膝関節は捻じれますし、さらにふくらはぎの外側が張ってきます。
クライアントさんによく歩いたときに脚が疲れないかとお聞きすると、
かなり脚は疲れますし、特に腓骨が出っ張っていると感じてる部分はパンパンですね。
と言われていました。
このように、日常のなにげない姿勢や歩き方のまずさ・不自然さが、腓骨が出っ張っていると感じる原因になる可能性があります。
内股状態でスクワットをしている
さらにもう1つ問題だったのが、
内股状態でスクワットをしている
ということです。
なぜこういったスクワットをしたのかを伺うと、
YouTubeで腓骨の出っ張りに効果的だって見たから…。これって駄目なんですか?
と言われていました。
こういった膝を内側に倒すようなスクワットも、やはり膝の関節が内側に捻じれてしまいます。
そうするとふくらはぎの外側の張りが強調されるような状態になり、結果的に腓骨が出っ張っているように感じてしまうんですね。
ここまでお伝えしたようにクライアントさんの場合は、
・膝関節がかなり捻じれている
・膝を捻じって足元のペダルを踏んでいる
・ペンギンのように立っている
・歩くときもつま先が外側を向く
・内股状態でスクワットをしている
ということが原因で腓骨の出っ張りを感じていることが見えてきました。
同じような悩みを抱えている方は、こういった根本的な原因があるはずです。これを取り除くことが、美脚に変わる一番のポイントなんですね。
続いてはクライアントさんにご指導した内容も含めて、腓骨の出っ張りを引っ込める方法をご紹介します。
出っ張った腓骨を引っ込める方法①:股関節と膝関節を整える
まず最初に行ってほしいのは、
股関節と膝関節を整える
ということです。
先ほど「膝の関節が捻じれている」とお伝えしていますが、膝は単体ではあまり捻じれないんですね。必ずセットで、
・股関節
・足首の関節
のどちらか、もしくは両方が捻じれた影響で膝が捻じれてきます。
ですので、膝の捻じれを改善すると同時に股関節や足首の関節も整える必要があります。ここでは股関節と膝の関節を整えていきましょう。
ちなみに現場では、仰向けになっていただいて僕がクライアントさんの股関節などを整えています。ご自身で整える場合は、以下の方法が効果的です。
出っ張った腓骨を引っ込める方法②:足首の関節を整える
続いて行ってほしいのは、
足首の関節を整える
ということです。
足首の関節を整えると張っていたふくらはぎの外側の筋肉も緩むため、より出っ張っていた腓骨が引っ込む感じがわかりやすくなります。
ですので、以下の方法は少し時間をかけて行うようにしましょう。
1、椅子に座ってつま先の上げ下げ
1、椅子に座って、膝を曲げる
2、グー1つ分の足幅を開く
3、つま先も軽く開いておく
4、その状態で、小さくつま先を上げ下げさせる
5、これを1分間行う
2、椅子に座ってかかとの上げ下げ
1、椅子に座って、膝を90度に曲げる
2、グー1つ分の足幅を開く
3、つま先も軽く開いておく
4、その状態で、小さくかかとを上げ下げさせる
5、これを1分間行う
3、椅子に座って足首回し
1、椅子に座って、脚を組む
2、片手で踝の上をおさえておく
3、逆の手は足の指の間に差し込む
4、足首を心地よく回す
5、同じ方向に1分間、逆回しも1分間行う
4、椅子に座って足の指を曲げ伸ばし
1、椅子に座って、脚を組む
2、片手を足の指の間に差し込む
3、この状態で、足の指を曲げ伸ばしさせる
4、これを1分間行う
こういった4つの方法を実践すると足首の捻じれが改善し、ふくらはぎの外側の張りも改善されます。
実際に足首を整えるとクライアントさんは、
膝下が軽くなりました。しかも脚もまっすぐなってません?滞ってた血流もすごい良くなった感じがします。
と言われていました。
ここまでお伝えした方法などで下半身が整えられると、腓骨の出っ張りは改善していきますし、実際にクライアントさんのふくらはぎの外側も細くなりました。
出っ張った腓骨を引っ込める方法③:全身を整える
今腓骨の出っ張りで悩む方に知っておいてほしいのが、
全体が崩れると、部分も崩れる。全体を整えると、部分も整う
ということです。
基本的には膝の捻じれが改善できると腓骨の出っ張りは引っ込みますが、膝が捻じれているということは全身のどこかも捻じれたり崩れている可能性があります。
ですので、本来は全身を整える必要もあるんですね。実際にクライアントさんも現場では全身を整えているため、同じ悩みを抱える方も全身を整えることが重要です。
全身を整える方法は以下の動画でお伝えしているので、こちらを参考に全身を整えていきましょう。
ここまでが実践できると全身が整っているため、あとやるべきことは根本的な原因を取り除くということです。
出っ張った腓骨を引っ込める方法④:根本的な原因を取り除く
先ほど詳しくお伝えしましたが、クライアントさんの場合は、
・膝関節がかなり捻じれている
・膝を捻じって足元のペダルを踏んでいる
・ペンギンのように立っている
・歩くときもつま先が外側を向く
・内股状態でスクワットをしている
などが原因で腓骨に出っ張りができている可能性がありました。
ですので、これらを1つ1つ改善して取り除くことが根本改善のために必要です。
実際に現場でご指導したことは、以下の通りです。
ペダルの位置を変える
原因で最も問題だったのは、
ペダルの位置がまずい
ということです。
ペダルの位置が遠いことで膝関節が捻じれてふくらはぎが張っていたので、このペダルの位置を修正していただきました。
以前までは、こういった遠い位置にペダルがあったんですね。
修正後は、自然な形でペダルが踏み込めるようになりました。
この違いだけでも、
仕事終わりの足の疲れも全然変わりましたし、むくまなくなりました。
と言われていました。
ペダルの位置の修正と共に、「立ち方」や「歩き方」などの改善も行っていきました。
つま先を閉じた立ち方に改善する
先ほどもお伝えした通り、クライアントさんが何気なく立つとペンギン状態で立つのが癖でした。
このままだと膝が捻じれてしまうので、これも自然なつま先の向きに改善しました。
足元だけを見ると、以前はこのぐらい開いていたので…
ここから、つま先がそれぞれ15度ぐらい開くように修正。
これが自然な状態ですので、もしつま先を開きすぎている方はこのようなつま先の向きに修正しましょう。
足をまっすぐ出すように歩く
そして立ち方と共に歩き方の改善を行いましたが、身体を整えた後に歩いていただいたので、基本的にはつま先はある程度まっすぐに近い状態で動くことができました。
以前までの捻じれた状態だと、つま先がかなり外側を向きます。
ここから、つま先がまっすぐ向くような状態で出てくるのが自然だということを身体にインプットしたんですね。
そうすると、
最初は違和感ありましたけど、足をまっすぐ出した方が楽に歩けます。
と言われていました。
スクワットをやめて弾む
そしてもう1つ修正したのは、スクワットです。
これまでやっていたスクワットはやめていただき、お伝えしたのは以下のような弾むエクササイズ。
1、脚をグー1つ分の足幅を開く
2、つま先を軽く開く
3、足裏全体に体重を乗せて、小さく弾む
4、これを時間があるときに繰り返す
つま先の向きを各15度開くように設定し、後はリラックスして弾む。適切な動作が繰り返せると、これだけで全身の筋肉が緩むんですね。
しかもこれだけで脚の捻じれも改善するため、隙間時間に実践していただきました。スクワットよりも楽で効果だし、非常に簡単です。
同じ悩みを抱える方にもおすすめな方法ですので、ぜひ筋トレを頑張っている方はこれに切り替えてみてください。
ここまでお伝えした一連の内容をご指導し、実際にクライアントさんの腓骨の出っ張りを引っ込めることができたというわけです。
腓骨に出っ張りができる原因と引っ込める4つの方法のまとめ
今回は、腓骨に出っ張りができる原因と引っ込める4つの方法について解説しました。今回の内容をまとめると、
・腓骨単体ではあまり出っ張ることはない
・今回のケースは、膝関節捻じれが問題だった
・ペダルの位置や立ち方などで膝が捻じれた
・改善するためには、まず脚の関節を整えること
・そして、立ち方や歩き方など原因を取り除く
・この一連の流れができると、腓骨は引っ込む
こういった内容をお伝えしました。
腓骨だけがボコッと出っ張っているとすごく気になりますよね。今回ご紹介したクライアントさんだけではなく、他にも同じ悩みを持っている方から相談をよく受けます。
みなさんに共通しているのは、やはり脚の関節が捻じれているということ。ここさえきちんと整えると、今の悩みは改善できます。
コンプレックスに感じていたり、隠したくなるほど気になっている方もいるかもしれません。でも大丈夫ですからね。ぜひ上記を参考に、改善に取り組んでほしいなと思います。
今回の内容が、少しでも同じ悩みを抱える方の参考になれば嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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