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整体や整骨院、マッサージ店などに通っても腰痛が治らない。「自分の腰痛は一生治らないんじゃないか…」と不安にもなりますよね。

本来人間は痛みがない状態が自然ですが、なぜか腰痛が出てしまう。その1つの理由に、緊張性筋炎症候群(TMS)という症状があります。

いわゆる、「思い込みによる痛み」というもので、この症状を知ることで今まで改善できなかった腰痛の新しい直し方が見えてくるかもしれません。

この記事では、

・緊張性筋炎症候群(TMS)とは
・ストレスによって痛みが出る理由
・ストレスで発生する痛みの改善方法

などを、パーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

 

緊張性筋炎症候群(TMS)とは

TMSという言葉を初めて聞いた方もいると思うので、まずはどういう症状かを解説していきますね。

TMS=思い込みで発生する痛みのこと

TMSとは、以下の通り。

緊張性筋炎症候群(Tension Myositis Syndrome)。肩こり、腰痛、首痛、手足のしびれなど筋骨格系や関節の痛みは、すべて共通した原因による一つの症候群だというニューヨーク大学のサーノ博士が唱える理論。

TMS:weblioより引用

わかりやすく言うと、

思い込みや脳が痛みをインプットしていることで起こっている症状のこと

なんですね。

TMS理論というのもあって、これは、

身体の痛みは、脳へアプローチすることであらゆる症状を改善できる

という考え方がベースにあります。

日本には「TMS JAPAN」という協会もあり、この理論を活用して治療する治療院や整体院も多くあります。

具体的な治療法は、脳が覚えている痛みを忘れさせるようなことをするんですね。そうすると、痛みが改善するわけです。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

TMS関連の書籍もいくつか出ているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

腰痛は脳の勘違いだった
腰痛は“怒り”である―痛みと心の不思議な関係
心はなぜ腰痛を選ぶのか

このように身体的には問題がなくても、ストレスなどの影響を受けて起こる痛みの可能性もあります。

もしかすると、これまで治療院などに通ってもうまく痛みの改善が見られない方は、TMSの可能性があるかもしれません。

痛みは脳が感じている

人間が感じる痛みは、脳が感じていますが、これに関連した実例をご紹介します。これは実際にあった事故の話なんですね。

2007年8月、静岡県で大型のバイクを運転していた男性が高速道路の中央分離帯にぶつかり、そのまま走行。

2km先で高速道路を下り、信号で止まろうとしたときに自分の片脚がないことに気が付く。

救急車を呼び、救急隊員の呼びかけに「脚が痛い…」と苦悶の表情で答えたそうですが、自分の脚がないことに気づくまでは痛みを感じていなかった。

参照:足切断に気づかないまま2キロ走行

これは静岡県で実際に起こった事故ですが、脚がない状況を「認識して初めて痛みを感じた」例でもあります。

この事実から、

脳が痛みを感じている

ということがわかっていただけると思います。現代人はストレスが溜まっている方も多く、ストレス社会と言われていますよね。

ストレスは人間の大きな負担になり、このストレスから逃れようとして脳が身体に痛みを出すケースも考えられます。

この症状が、

緊張性筋炎症候群=TMS

というわけです。

脳が痛みをインプットしている

先ほどは状態を認識することで痛みが発生した例でしたが、これと別のことも考えられるんですね。

身体には一切問題がないのに、痛みがあると思い込んでいる場合は、

・腰痛
・膝痛
・股関節痛

など、あわゆる痛みが発生します。

こういう方の場合、筋肉や身体に対して何かをしてもあまり効果が見られません。やるべきことは、脳にインプットされている痛みを取り除くこと。

そして、痛みがないことを再認識させること。そうすると痛みが改善します。今何をしても痛みが改善しない方は、こういった脳がインプットする情報を書き換えることが必要になるかもしれません。

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続いては、実際に現場でTMSの症状がみられたクライアントさんの例があるのでご紹介しますね。

 

緊張性筋炎症候群(TMS)の腰痛が出ていた疑いのあるクライアントさんの例

以前相談を受けた30代女性の話ですが、このクライアントさんは腰痛に悩んで名古屋の整体に行き、1ヶ月間泊まり込みで施術を受けてきたそうです。

1ヶ月間毎日整体を受けたにも関わらず、全く改善が見られず…。途方に暮れたときに僕のブログを発見し、直接ご相談に来られました。

休職前から腰痛が出る

クライアントさんは保育士さんで、職場の人間関係にかなり悩んでいたそうです。毎日悩んでストレスが溜まり、いつの間にか腰痛が発生。そのときクライアントさんは、

https://izuru-personal.com/wp-content/themes/drop_tcd087/img/common/no_avatar.png
お客様

なんで自分はこんなことばっかり…。

と落ち込み、その後休職して自宅療養。

そして、ネットでいろいろと調べて先ほどお伝えした名古屋に1ヶ月間泊まり込み、整体を受けにいったそうです。

でも全然改善がみられない…。こうなると、ものすごいストレスが溜まり、もう治らないのでは…と絶望感みたいなものも出てきたそうです。

筋肉を緩めるとある程度腰痛は改善する

こういった経緯を経て僕のところに来られましたが、最初のカウンセリングの時にはこういった経緯をお話されず、

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お客様

保育園で働いているときに、腰痛が出た。

ということだけを話されました。身体に触れてみると、全身の筋肉はガチガチ。そのとき僕の判断では、

園児を抱っこしたときに強いストレスがかかり、全身の筋肉が硬くなって腰痛につながっている

と原因をみていました。

そのため、そこから行ったことは全身の筋肉を緩めること。結果、ある程度腰痛が改善され、姿勢や動作を改善すれば維持もできるようになったんですね。

ただ、あるときから腰痛が改善せず。そのときに再度いろんなお話を聞くと、上記でお伝えしたようなことを話してくれました。

筋肉を緩めるだけでは限界があった

腰痛の改善がみられなくなかったのは、当然僕自身の技術不足は否めません。

ただ、以前は改善が見られていたことをしても、全くといっていいほど改善が見られなくなりました。このときのことを振り返ると、1つのことが見えてきました。

それは、

筋肉を緩めることが、メインの改善ポイントではなかったのではないか

ということ。実は筋肉を緩めている時に、仕事の話から、

・将来したいこと
・目指していること
・実現したいこと

などを話したことがあったんですね。

腰痛の改善が見られるようになってからは、なぜか筋肉を緩めることに集中してしまい、会話が減ってしまいました。

前向きな話をすることで腰痛が改善するのでは

このことから見えてくることは、

・前向きな話をする=腰痛が改善する
・会話が減る=腰痛が改善しない

ということが実際に起こっていた可能性があります。もしそうであれば、考えられることは、

・前向きな話をする
・希望が得られて、気持ちも晴れやかになる
・ストレスが解消でき、痛みの情報が薄れて腰痛が軽減

ということ。会話が減ると今までの自分の考え方に目がいってしまい、結果今までと同じことが起こってしまう。つまり、痛みが出る。

このことに気づいてからアプローチを変えてみると、やはり腰痛の程度に変化が見られました。ただこのクライアントさんは、途中で来られなくなってしまい、最終的な経過を追えていません。

ですので、あくまでも1つの考え方であり、実際に経験する中で感じたのは、

ストレスの増減によって腰痛の程度が変わる可能性もある

ということ。これは、十分に起こり得ることだと思います。

ストレスによって白血球の割合が変わって痛みにつながる

もう1つ考えられるストレスで起こる痛みの原因は、白血球との関係があります。

白血球は、

・顆粒球
・リンパ球
・マクロファージ

という主に3つの成分から構成されており、安静時の各割合は決まっています。

ただ、ストレスが溜まってくると割合が変わり、特に「顆粒球」の割合が高くなってしまう。この顆粒球の役割は、

体外から侵入する細菌を殺菌する

という働きがあり、強い殺菌力を持っているんですね。

ストレスが溜まりすぎてなければ身体を守ってくれますが、ストレス過多になると細菌だけではなく、体内までも攻撃。

その結果、身体の各部位で炎症が起こり、身体の痛みにつながる可能性があるんですね。代表的な症状に、

胃腸炎

があります。ストレスが溜まったら「胃腸炎」になるって聞きません?経験した方もいるはず。これは、顆粒球の増加によってもたらされているんですね。

白血球の割合の変化によっても、身体の痛みにつながるというわけです。では、こういったストレスで発生する痛みは、どのように改善すればいいのでしょうか?

 

緊張性筋炎症候群(TMS)で発生した痛みの改善方法

TMSを改善するために必要なのは、

ストレスを取り除く

ということ。具体的な改善方法としては、以下の通り。

ストレスによって痛みが発生することを理解する

まず最初に、

痛みの根源がストレスにあるということを理解、認識すること

が重要です。「本当にストレスで痛みが出るの?」と思う方もいるかもですが、疑いがある中ではなかなかいい結果にはつながりづらい。

大事になるのが、

身体の悩みの根本原因を、自分自身で理解する

ということ。

人によって原因は違いますが、自分自身が今何に一番ストレスを感じているのか。何が原因で痛みが出るのかを頭の中で整理できると、やるべきことも見えてくる。

ここの安心感というか改善できる道筋が見えることも、身体の痛みを改善する上では大切になります。

自律神経を整える

頭の中で原因が整理できたら、次は自然体に直すことがポイント。

自然体というのは、

・全身の筋肉が柔らかい
・自律神経が整っている
・循環が良く、滞りがない

こういった状態をイメージしていますが、この状態に直すことでより痛みの改善につながります。

自律神経を整える方法は以下の記事で紹介しているので、よかったらこちらを参考に整えてみてください。

こころを開ける人と会話をする

自然体に直せたら次は、

自分の悩み、気持ちを打ち明けられる人と会話をする

ということが重要です。人は会話をすることで悩まなくなったり、解決の糸口が発見できることもあります。

先ほどクライアントさんの例でお伝えしましたが、人との会話は、ストレスで発生する痛みの改善に最も重要になる部分の1つですね。

やりたかったことをする(脳に快の刺激を与える)

あとは空いている時間に、

今まで自分がやりたかったことをして楽しい時間を過ごす

ということを実践しましょう。

どうしてもストレスが多いと、マイナスな気持ちに引っ張られて行動しづらくなってしまう。だけど、そこであえて、

・旅行をする
・友人と食事をする
・コンサートに行く
・登山やハイキングをする など

自分がしたかったことにチャレンジすることで、脳に“快”の刺激を与えられる。

そうすると脳が痛みを忘れ、痛みの改善につながると考えることができるんですね。

実際に現場でもこういうご提案をしていますが、楽しいことを実践した方が良い方向に向かっている方は多いですよ。

 

緊張性筋炎症候群(TMS)と痛みの関係のまとめ

今回は、ストレスで出る痛みの原因と改善方法について解説しました。

・ストレスが溜まりすぎると身体に痛みが出ることがある
・その原因は、ストレスの逃避反応で身体に痛みを感じる可能性
・改善のためには、まず自然体に直し、自律神経を整える
・そして、日頃から楽しいことをしてストレスを取り除く
・頑張ることが良いことではなく、ゆとりを持った生活を置くことも重要

今回の内容が痛みのすべてとは思いませんが、身体の問題だけではないのも事実。だからこそ、痛みの捉え方を今までと違った見方をすることも重要だと思うんですね。

病は気から。そんな言葉があるように、脳や精神的な関与が痛みの増減につながる。そう理解すると、今まで感じれなかった改善を感じれるかもしれません。

痛みが長年続くのは辛いですよね。そんな方の痛みが少しでも改善するきっかけになれば嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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