「食べてないのに痩せないし、停滞期に入ったかも…」と悩む方は、実は停滞期ではなく、他の原因が問題になっているかもしれません。
その原因の1つに“食べなさすぎ”が考えられ、食事量を極端に減らしすぎると体重変動が起こらなくなることもあります。
食べる量を増やすことに少し抵抗があるかもしれませんが、そういう方は思い切って食べる量を“少し”増やすと体重が変動が起こることがあるんですね。
この記事では、
・食べてないのに痩せない停滞期を迎える原因
・食べてないのに痩せない停滞期を抜け出す4つの方法
などをパーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
今回の記事の内容
食べてないのに痩せない停滞期を迎える原因
これまで現場でも「食べてないのに痩せないな…」と感じるクライアントさんは多数いましたが、こういった停滞期のような状態になる原因はさまざまでした。
おそらく今「停滞期」だと感じている方は、以下のような原因で体重変動が起こりづらくなっている可能性があります。
食事量が少なすぎる
まず最初に考えられる原因は、
1日の食事量が少なすぎる
ということです。
これは個人によって反応が変わるところですが、本来食事量を減らせば適切に体重は落ち続けるはずなんですね。
実際に9ヶ月間で-16kgのダイエットに成功したクライアントさんの場合は、以下のような体重変動が起こりました。
1ヶ月目 | -3.0kg |
2ヶ月目 | -2.3kg |
3ヶ月目 | -2.1kg |
4ヶ月目 | -1.9kg |
5ヶ月目 | -1.7k |
6ヶ月目 | -1.4kg |
7ヶ月目 | -1.5kg |
8ヶ月目 | -1.2kg |
9ヶ月目 | -0.8kg |
合計:-15.9kg |
この方のダイエット成功例は「ダイエット成功例:9ヶ月間で-16kgできた食事や運動方法」で紹介しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
ただクライアントさんによっては、食事量を減らしても一切体重変動が起こらない方もいました。
この方の食事量をチェックしてみると、
1日の摂取カロリーが1000キロカロリー以下
になっていたんですね。
これが何の問題かというと、人の身体は1日1000~1200キロカロリー以下の食事量しかとれていない場合は、基礎代謝を大幅に下げるという反応が起こります。
食べなさすぎ=基礎代謝が大幅に下がる
食事量が極端に少ないということは、人は死に近づいているということになります。
そういう状態を身体は敏感に察知して、余分なエネルギー消費をおさえて「省エネモード」に切り替えるんですね。そうすると、少ないエネルギー量でやりくりを始めます。
極端に食事制限をしている方は、
・身体がだるく、動く気がしない
・あまりスッキリと寝た感じがしない
・運動をする気が起こらない
などを感じていませんか?
これは無駄な消費エネルギーをおさえるための反応の可能性があり、極端な食事制限をすると、
・24時間の消費エネルギー
・睡眠時の消費エネルギー
・自発的運動による消費エネルギー
などの基礎代謝が低下することが研究からわかっています。
この研究データは、以下の著書の中で記載されているので、興味がある方はぜひご覧ください。
≫ジムに通う人の栄養学 スポーツ栄養学入門 (ブルーバックス)
ですので、いくら食事制限をしても停滞期のような状態になっている方は、食事量を減らしすぎて基礎代謝が大幅に下がっていることが原因になっているかもしれません。
便や老廃物が溜まっている
もう1つ現場でよく確認できることが、食事の量や質には問題がないけど痩せないケースです。
この場合に考えられることは、
・便
・老廃物
などが体内に溜まってしまっているということなんですね。
「本気で痩せたい方必見!40代女性63kgからのダイエット成功例」で紹介しているクライアントさんはまさにそうで、体重が減らないときは体内の循環が悪くなっているときでした。
こういう場合、筋肉を緩めたり循環を適切に改善すれば、翌日にグンッと体重が減る可能性があります。
上記の記事で紹介しているクライアントさんは、実際にこのような体重変動をしていたんですね。
流れとしては、
・1週間程度体重が停滞する
・セッションで身体調整を行うと翌日体重が減る
・数日経つと筋肉が硬くなって再度体重が減りづらくなる
・再度セッションで筋肉を緩めると翌日体重が落ちる
こういった流れを繰り返しました。
実際に筋肉を緩めた翌日は、
・排便の量
・トイレの回数
などが増え、余分なものが適切に排出できていたんですね。
逆の言い方をすれば、筋肉が硬くて循環不良が発生している方は、
余分なもののせいで体重が減りづらくなる可能性がある
ということです。
循環不良が発生している方は、食事量を減らしても体重が増えることさえありますし、かなりお腹が張ってくるはずです。
ストレスが溜まって自律神経が乱れている
もう1つ考えられる原因は、
自律神経が乱れて、基礎代謝が大幅に下がっている
ということです。
簡単に解説すると、
・ストレスが過度に溜まる
・交感神経が優位になり、血流が悪くなる
・体温が下がり、35度台になる
・基礎代謝が約13%低下する
・その結果、食事を減らしても体重が減らない
ということが起こる可能性があるんですね。
ちなみに基礎代謝が13%下がるというのは、何もしなくても2ヶ月間で約1kg勝手に太っていくぐらいの低下率です。
この自律神経については以下の記事で詳しく解説しているので、もしよかったらこちらを参考にしてみてください。
2023.05.22
自律神経のバランスが乱れる原因と整える5つの方法
最近「身体が重だるい」「イライラしやすい」「精神的に不安定」「胃腸炎になりそうなぐらいお腹が痛む」など、こういった症状に悩まされていませんか? これらの症状に共通することは、すべて自律神経のバランスが乱れてしまったことによって発生する症状なんですね。 自分が理想とする体型や状態に...
ここまでお伝えしたように、食べてないのに瘦せないし停滞期に入ったと感じる主な原因は、
・食事量を極端に下げ過ぎ
・基礎代謝が大幅に下がっている
・循環不良によって余分なものが体内に溜まっている
・自律神経が乱れている
などが考えられます。
こういった原因で停滞期を迎えた場合、それぞれの原因に対応すれば体重変動は短期間でも起こります。
では、こういった原因で発生した“食べてないのに痩せない”という悩みは、どうすれば改善できるのでしょうか?
食べてないのに痩せない停滞期を抜け出す方法①:食事量を適度に増やす
1日の食事量が極端に少ない方は、
1日約1000~1200キロカロリー
ぐらいは最低摂れるように食事量を増やしていきましょう。
ただ、いきなり食事量を増やすことにも抵抗があると思うので、以下のようなことで食事を増やしていきます。
おにぎり1~2個分増やす
まずおすすめなのが、
おにぎりを1日1~2個分ぐらいを増やす
ことです。
おにぎりは1個200キロカロリー弱ですが、まずはこれぐらいのエネルギーを摂り入れることで体内では、
エネルギーが入ってきたから、基礎代謝を戻しても大丈夫そうだ!
という反応が起こります。
そうすると活動的になったり、頭が適切に回転するようになり、増やしたエネルギー分を使って自然と消費エネルギーを増やしてくれます。
食べたら太るんじゃ?と心配の方もいると思いますが、減らしすぎていた場合は体重は増えないので安心してください。
ここで体内が自然な状態に戻れば、もしかすると体重が自然と減り始め、停滞期と感じていた現状を抜け出せるかもしれません。
個人によって反応が異なるため“必ず体重が減る”とは言い切れませんが、少なくとも食事を減らしすぎていたときよりもいい状態になっていきます。
もし食事量を増やすことに抵抗がある方は、以下のダイエット成功例もぜひ参考にご覧ください。すべての方が、適度な食事を摂ってダイエットに成功していますよ。
・ダイエット成功例:9ヶ月間で-16kgできた食事や運動方法
・本気で痩せたい方必見!40代女性63kgからのダイエット成功例
・半日断食の効果はいつから出る?2ヶ月で-8kgのダイエット成功例
プロテインを1杯飲む
もし「炭水化物」を摂るのに抵抗がある方は、まずはプロテインから始めるのもいいかもしれません。
プロテインであれば余分なカロリーはおさえつつも、
・たんぱく質
・ビタミン
・ミネラル
など、栄養素も豊富に摂ることができます。
今はおいしく飲めるものも増えていますし、水に溶かして飲めるものもあります。もしプロテインを飲んだことがない方は、以下のものはおいしく飲めるのでおすすめですね。
・Kentai 100%CFMホエイプロテイン グルタミン+ アップル風味
・ザバス(SAVAS) アクアホエイプロテイン100+クエン酸 グレープフルーツ風味
・明治 ザバス(SAVAS) for Woman シェイプ&ビューティ ミルクティー風味
個人的には「Kentaiのアップル」が一番おいしく感じましたし、栄養価も高いので、買って損はないと思います。
サラダチキンを活用する
その他の方法としては、以下のようなサラダキチンもおすすめです。
お肉などのたんぱく質は、お米などの炭水化物に比べると、熱として浪費されるエネルギー量が多いんですね。
つまり、
脂身の少ないお肉は脂肪としてたまりづらく、過度に摂りすぎなければ太らない
ということです。
ですので、もしお米を摂るのに抵抗がある方は、こういったサラダチキンを1日1~2個食べるようにするのもありだと思います。
こういった方法などで食事量を適切に増やせば、食事量が少なすぎた方は停滞期を抜け出せるはずです。
食べてないのに痩せない停滞期を抜け出す方法②:食事内容を変える
食事量を適度に増やすことができると、次は食事内容を意識的に変えていきます。
ここでのポイントは、
食事の質を改善して腸を刺激すること
です。
腸を刺激することで溜まっていた便などを出しやすくなり、結果的に停滞期を脱出できる可能性が出てきます。
今便秘やお腹の張りで悩んでいる方は、ここからの改善は重要ですね。
食物繊維を意識的に摂る
日頃野菜などが少なめの方は、食物繊維が多く入った野菜などを摂ると腸が刺激されて便秘を改善しやすくなります。
食物繊維が多く含まれた食材は、以下のようなものですね。
- 穀類 玄米胚芽米麦めしとうもろこし
- 豆類 煮豆(大豆、うずら豆、あずき) 納豆おから
- 芋類 さつまいも里いもこんにゃく
- 野菜 ごぼうふきセロリアスパラガス青菜類キャベツ白菜
- 果物 柑橘類(みかん、グレープフルーツなど) バナナうり類
- きのこ類 しいたけしめじえのき
- 海藻類 わかめ寒天ところ天
明治HPより引用:食物繊維の多い食品
こういったものを意識的にとれば、翌日から便が出やすくなることもあります。
腸を刺激する食品を食べる
別の方法としては、身体を温めたり腸の働きを活性化させる食品を食べることも効果的です。
・生姜
・唐辛子
・大葉
・にんにく
こういったものは腸を刺激しますし、生姜は体内から体温を上げてくれます。
体温が上がることで腸の働きが活性化し、便秘が改善された結果体重が減ることがあるんですね。
最近僕がハマっているのは、紅茶の中に有機の生姜パウダー+はちみつを入れて飲むことです。めちゃくちゃ体が温まりますし、お腹も調子よくなりますよ。
できれば生の生姜を擦り下ろしたものの方が良いですが、パウダーの方はかなり保存がきくので便利です。ですので、都合に合わせて使えばいいかなと思います。
発酵食品を摂る
現場での経験からも感じることですが、発酵食品を摂ることで便秘の改善はしやすくなります。
・納豆
・味噌汁
・みそ料理
・ヨーグルト など
こういったものも腸内細菌の活性化につながり、便秘を改善しやすくなるんですね。
僕が最近食べているヨーグルトは、こういったものです。
・明治ヨーグルトR-1(食べるタイプ)
・マルサン 豆乳グルト400g
できるだけ豆乳ヨーグルトを食べるようにしていますが、買い物の都合でスーパーで売っているヨーグルトもよく食べます。
個人的にはどちらを食べても便は良く出るので、まずはこういった発酵食品を摂る習慣をつけることをおすすめします。
ちなみに僕は納豆を昼・夜と必ず食べており、結構発酵食品を摂っているのでほぼ毎日快便です。
このように、食事面から便秘を改善して循環を良くすることで、停滞していた体重も変動してくるはずです。
脂質を減らし炭水化物を摂る
もう1つ栄養面で言えば、
・脂質を必要最小限まで控える
・炭水化物は制限しすぎなくてOK
こういった認識で、食事内容を調節していきます。
脂質は体内に「脂肪」として蓄積しますが、実は炭水化物は脂肪として蓄積しづらいんですね。
「食べてないけど…」と思っていても、脂肪を多く摂っていれば体重は減りづらいので、脂質の摂りすぎにも注意が必要です。
食べてないのに痩せない停滞期を抜け出す方法③:循環を改善する
食事内容に問題がない場合は、筋肉を緩めるなどして循環の改善を行っていきましょう。
お腹周りを柔らかくする
まず行ってほしいことは、お腹周りを柔らかくして便秘を改善することです。
この方法は以下の記事や動画が効果的ですので、ぜひ参考に実践してみてください。
ここでご紹介した方法でも十分お腹は柔らかくなりますが、僕が普段からよくする方法もご紹介しておきますね。
1、お腹を左右にぐにゃぐにゃ揺らす
1、脚を肩幅に開いて立つ
2、全身をリラックスさせる
3、お腹を左右にぐにゃぐにゃ揺らす
4、これを1分間行う
2、お腹を左右にぐにゃぐにゃ捻る
1、脚を肩幅に開いて立つ
2、全身をリラックスさせる
3、お腹を左右にぐにゃぐにゃ捻る
4、これを1分間行う
3、お腹を手でぐにゃぐにゃ揺らす
1、脚を肩幅に開いて立つ
2、全身をリラックスさせる
3、お腹に手を置き、お腹全体をぐにゃぐにゃ揺らす
4、これを1分間行う
こういった方法を寝る前やお風呂上りに行うと、翌朝便が出やすくなりますよ。
全身の筋肉を緩める
本来であれば、お腹だけではなく全身の筋肉を緩めることで、より便秘を改善しやすくなるんですね。
また、ダイエット中の方には身体を揺らす方法がおすすめです。先ほどご紹介した3ヶ月間で-6.3kgのダイエットに成功した女性は、筋トレではなく常に身体を揺らすようなことをしています。
体を揺らせば循環が改善し、停滞状態も打開できますし、便秘も改善するのでおすすめです。この方法は以下の動画で紹介しているので、よかったら参考にご覧ください。
食べてないのに痩せない停滞期を抜け出す方法④:運動習慣をつける
そして、停滞期を打開するためにもう1つ大切なことは、
運動習慣をつけること
です。
運動不足だと循環が悪くなる
ダイエットは基本的に食事のみでも問題ありませんが、運動不足の方は筋肉が硬くなり、循環不良が起こりやすいんですね。
こういう方の場合は、適度な運動を続けた方が体重が減りやすいですし、運動すれば循環が改善して体重が落ちるはずです。
ただここでいう“運動”は、何もハードなことじゃなくてもOKです。以下の動画ぐらい気持ちいい方法で十分ですので、もしよかったらこちらの内容を習慣にしてみてください。
その他の運動方法は以下の記事でも紹介しているので、こちらも参考にしていただければと思います。
・ダイエットにも効果的!縄跳びで脚やせする3つの方法
・効果も解説!ランニングで脚が太くなる原因と脚やせする5つの方法
・【徹底解説】バランスディスクの効果や5種類の使い方を紹介
・ダイエットにも効果的!プールや水泳で脚やせする4つの方法
基礎代謝を上げる方法
基礎代謝を上げる方法は以下の記事で詳しく解説しているので、基礎代謝を上げたい方はこちらも参考にご覧くださいね。
2023.08.05
基礎代謝が上がらない理由と上げる5つの方法
ハードな筋トレを頑張ったけど、思ったように基礎代謝が上がらないとモチベーションの維持が難しいですし、悩んでしまいますよね。 筋トレをしても思ったような成果が出ない方の場合、筋トレをする以前に「筋肉を緩める」「筋肉を膨らませる」「体温を上げる」などの方が基礎代謝を上げられるかもしれません...
食べてないのに痩せない「停滞期」に入る原因と抜け出す4つの方法のまとめ
今回は、食べてないのに痩せない「停滞期」に入る原因と抜け出す4つの方法を解説しました。
・食事量が極端に少ないと基礎代謝が大幅に下がる
・自律神経が乱れ、体温が下がっても基礎代謝が下がる
・筋肉が硬く、循環不良が発生している
・これらの原因で食べてないのに痩せない可能性がある
・改善のためには、まず食事の量と質を整える
・全身の筋肉を緩め、循環を改善する
・運動習慣をつけるなどを行えば、停滞期を抜け出せる
こういった内容をお伝えしました。
現場での経験から言えることは、
体重が減らない根本的な原因を取り除けば、必ず体重は減る
ということです。
思ったような結果が出ないことはしんどいし、辛いかもしれませんが、抜け出せると変わった自分が待っているのでぜひ諦めないでくださいね。
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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