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いつもは便秘や下痢になることは少ないのに、なぜか筋トレ後には便秘や下痢になると悩んでいる方もいると思います。

筋トレ後の便秘や下痢が起こるのは、「トレーニング強度が高すぎる」「トレーニング量が多い」「自律神経が乱れている」など、さまざまな要因によって起こる可能性があるんですね。

特に体幹周辺の筋肉を鍛えた後、適切に筋肉を緩めなければ「便秘」や「下痢」になりやすいかもしれません。

この記事では、

・筋トレ後に便秘や下痢になる原因
・筋トレ後に起こる便秘や下痢の4つの改善方法

などを、パーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

 

筋トレ後に便秘や下痢になる原因

筋トレ後に「下痢」や「便秘」になるといった相談は実際に現場でもありますし、何より僕自身がこの症状に悩んだ時期がありました。

そんな現場や実体験を通して見えてきた原因を詳しくお伝えしますね。

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ちなみに、筋トレ後に下痢や便秘になる原因は似ているところもあるので、あわせて解説します。

筋トレ後に筋肉を緩めていない

筋トレ後に便秘になってしまう原因としてまず考えられるのは、

ハードな筋トレをした後に、体幹周辺の筋肉を緩めていない

ということが考えられます。

例えば、筋トレで体幹周辺を鍛えるとします。その後適切なクールダウンをしないと、筋肉が硬くなってしまうことがあるんですね。

人間の身体はつながりがあり、

・腹直筋
・背筋
・殿筋(お尻の筋肉)
・腸腰筋

こういった体幹周辺の筋肉が硬くなることで、腸の働きが悪くなります。

腹直筋

大殿筋

腸腰筋

実際に僕自身も経験がありますが、腹直筋下部あたりが過度に硬くなってしまうと、腸の働きが悪くなって便秘の確率が高くなるんですね。

元々筋肉が硬くなっている方の場合、適度な筋トレであれば逆に便秘の改善につながります。

ただハードなトレーニングで筋肉を追い込んだ後、適切に筋肉を緩めないと高い確率で上記でお伝えしたような便秘につながる可能性があります。

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こういった原因で便秘になっている方は、筋トレ後に筋肉を緩めると、翌朝には便が出やすくなるはずです。

ハードなトレーニングで自律神経が乱れてしまう

続いて考えられる原因は、

ハードな筋トレによって自律神経が乱れてしまった

ということが考えられます。

これは実際に僕が経験しましたが、自律神経が乱れてしまった場合は、日によって「便秘」になる日と「下痢」のになる日がありました。

ハードなトレーニングを行っている方の場合、

・働きすぎ
・睡眠不足
・生活習慣の乱れ など

こういったことが重なっていませんか?

もしこういった状態にあるのにも関わらずハードな筋トレを行ってしまうと、「ストレス×ストレス」のような状態になり、自律神経のバランスが乱れる可能性があるんですね。

・生活習慣の乱れでストレスが溜まる
・ハードな筋トレでさらにストレスが溜まる
・交感神経が優位となり、自律神経のバランスが乱れる
・血流が悪くなり、腸の働きが悪くなる
・その結果、便秘になる

ということが考えられます。ハードな筋トレをして下痢になってしまう方は、体内で起こる炎症反応が高くなっているはずです。

炎症反応が高くなれば下痢になりますが、この状態になっても自律神経のバランスが乱れます。ここは後ほど詳しく解説しますね。

このようにハードな筋トレを行って自律神経のバランスが乱れることも、下痢や便秘につながる可能性があります。

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もし生活習慣が乱れている方は、よかったら以下の記事も参考にしてみてください。

体幹周辺の筋肉追い込みすぎ

ここまでは便秘になる原因がメインでしたが、続いては筋トレ後に下痢になる原因です。

これは僕自身が経験していますが、

筋肉を過度に追い込み、炎症反応が高くなると下痢になる

ということが考えられます。

例えば、

・スクワット
・デッドリフト
・ベンチプレス

など、大筋群を鍛えるようなトレーニングを高重量でハードに行った場合、体幹周辺の筋肉に非常に大きなストレスがかかります。

オーバーワーク気味になったとき、お腹や腸付近で炎症や熱がこもることで下痢になることが考えられるんですね。

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発熱するとお腹を下しやすくなりますが、これに似た症状と考えてもらうとわかりやすいと思います。

おそらく筋トレ後に下痢になる方は、オーバーワークの可能性が高いかもしれません。

プロテインを飲んでいる

また筋トレ後に下痢になる方は、ホエイプロテインを牛乳などに混ぜて飲んでいませんか?

その方の場合、筋トレ内容よりプロテインが原因で下痢になってる可能性があります。

プロテインに含まれている乳糖

プロテインの成分の1つに乳糖(にゅうとう)といって、

・ブドウ糖
・ガラクトース

という2つの単糖類から構成される炭水化物があります。この乳糖は、牛乳などにも含まれている糖分のことですね。

乳糖は単糖類に分解する必要がある

プロテインに含まれる乳糖を吸収するためには「ラクターゼ」という酵素が必要になりますが、このラクターゼという酵素は、小腸の空腸といわれる細胞内に最も多く存在しているんですね。

プロテインが小腸に入ってくると、ラクターゼが乳糖に働きかけ、

・ブドウ糖
・ガラクトース

などに分解され、腸管から吸収されて血液の中に入って代謝の過程をたどります。

ラクターゼの活性化は出生直後が最大

僕ら人間は、生まれてすぐにお母さんのおっぱいを飲んで成長しますよね。

このときラクターゼの活性化が最も高まり、乳糖から得られる栄養を吸収しやすくなっています。ただ、年齢を重ねていくとラクターゼの活性化は衰えていきます。

ラクターゼの処理能力が衰えた状態に乳糖が入ってきてしまうと、小腸で乳糖が消化しきれずそのまま大腸に届くようになります。

乳糖が大腸に届くとおならや下痢が発生する

乳糖が大腸に届くと、元々大腸にいた細菌が反応したり、乳糖を異物として認識して処理をしようと腸内が反応します。

その結果、

・細菌が反応して、乳糖をガス・二酸化炭素・乳酸に変換する
・腸内の水分量が増加する
・ガスと水分が増すことで、下痢やおなら、げっぷなどが出やすくなる

という反応が起こります。

ですので、筋トレ後に牛乳にホエイプロテインを混ぜて飲んでいる方は、これが原因で下痢になっている可能性もあるんですね。

日本人は乳糖不耐が約85%

先ほどもお伝えした通り、大人になるとラクターゼという酵素の活性化が低下しますが、

日本人では約85%の方が乳糖不耐

だと言われています。

乳糖不耐(にゅうとうふたい)というのは、以下の通りです。

「乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)」は、牛乳の中に含まれる「乳糖(ラクトース)」を消化吸収のため分解するラクターゼという消化酵素の、小腸での分泌不足が原因で起こります。

長野県医師会HPより引用:「乳糖不耐症」と「牛乳アレルギー」

プロテインなどで乳糖を摂取すると、日本人の多くは乳糖を処理しきれないために、おならや下痢が出やすくなるというわけです。

このように、さまざまな原因で筋トレ後に便秘や下痢になりますが、原因を一旦まとめると、

・筋トレ後に筋肉を緩めていない
・自律神経が乱れている
・オーバーワークになっている
・筋トレ後に牛乳+プロテインを飲んでいる

などが考えられます。

逆の言い方をすると、

・筋トレ後に筋肉を緩める
・自律神経を整える
・トレーニング強度を見直す
・牛乳やプロテインを一度やめてみる

こういったことができると、筋トレ後の便秘や下痢を改善することができるはずです。

では具体的に、どのようなことをすれば筋トレ後の便秘や下痢を改善することができるのでしょうか?

 

筋トレ後になる便秘や下痢の改善方法①:筋トレ後に体幹周辺を緩める

まず行ってほしいことは、

筋トレ後に全身の筋肉を緩めること

です。

基本的には全身の筋肉を緩めていただきたいですが、もし時間がない方は、まずは体幹周辺だけでもいいので筋肉を緩めてみてください。そうすると今までと違った変化が出ると思います。

いくつか簡単にできる方法をご紹介するので、まずはストレッチングで体幹周辺を緩めていきましょう。

1、腹直筋を緩める

1、地面にうつ伏せになり、脚を肩幅に開く
2、両手を身体の横につき、身体を反らせる
3、お腹を心地よく伸ばし、この状態を30秒間キープする

うつ伏せで身体を反らせるストレッチング

2、腹直筋や腹斜筋を緩める

1、地面に座り、開脚をする
2、片脚は曲げ、伸ばしている脚へ身体を横向きに倒す
3、体側を伸ばすイメージで、左右各30秒間キープする

地面に座った状態で片脚を伸ばし、体側を気持ちよく伸ばす

3、横向きで腹直筋や腹斜筋を緩める

1、地面に横向きになり、脚を揃える
2、下側の腕を伸ばし、体側を気持ちよく伸ばす
3、この状態で、左右各30秒間伸ばし続ける

地面に横向きに寝て体側を伸ばすストレッチング

ここでは3つの方法を「各30秒」とお伝えしましたが、もしお時間がある方は「各2分間」に時間を伸ばしてみてください。

その方がよりお腹周りの筋肉が緩み、筋トレ後の便秘や下痢を改善することができます。

こういった方法で筋肉を適切に緩められると、次はさらにお腹を自然な状態に直していきましょう。

 

筋トレ後になる便秘や下痢の改善方法②:お腹周りを揺らして緩める

ストレッチングなどでも十分お腹周りの筋肉を緩められますが、さらに実践してほしいことは、

お腹周りの筋肉を揺らして緩める

ということです。

お腹周りの筋肉を揺らすことで、

・お腹全体の筋肉が緩む
・お腹周辺の血流が改善する
・同時に腸の働きが良くなる

こういった反応が出るんですね。

これは上記でお伝えしたストレッチングと合わせて行うことで、より効果を実感しやすくなります。

具体的な方法は、「胃のあたりがぽっこり出る原因と筋トレ以外で引っ込める4つの手順」や以下の動画を参考に実践してみてください。

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おそらく多くの方は、こういった筋トレ後のケアを適切に行うことで、便秘や下痢の改善を実感できると思います。

 

筋トレ後になる便秘や下痢の改善方法③:休息時間に筋肉を緩める

続いて実践していただきたいことが、筋トレ後の対応だけではなく、

・セット間
・種目間

などのタイミングで、鍛えてる部位をぶらぶら揺らしたり動かして緩める習慣をつけることです。

筋トレで刺激した筋肉を休息時間などで緩めると硬くなりづらく、筋トレ後も柔らかい状態で維持できるんですね。

こういった方法は疲労回復にも役立ちますし、乳酸を代謝できてよりエネルギーを作り出すこともできます。

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具体的な方法は以下の記事の中で紹介しているので、こちらを参考に鍛えた部位を動かすような体操を行っていきましょう。

どのような種目の筋トレをするにせよ体幹周りにはほぼストレスがかかりますので、体幹周りを緩める方法をご紹介しておきますね。

ここからご紹介する方法を何か1つでOKなので、休息時間に実践してみてください。

1、横腹を縮めるように身体を左右に倒す

1、脚を肩幅に開き、両肘を軽く曲げる
2、骨盤の位置を固定し、身体を左右に軽く倒す
3、これを1分間程度、休息時間に行う

2、身体を左右に倒しつつ腕を上げる

1、脚を肩幅に開き、肩の前で手を構える
2、身体を横側へ倒し、片腕を天井方向へ上げる
3、体側を気持ちよく伸ばし、上げた腕を一気に落とす
(このとき、倒した身体も元の位置に戻す)
4、左右交互に行い、これを1分間程度行う

3、骨盤を軽く前後傾させる

1、脚を肩幅に開く
2、骨盤を前傾させたり、後傾させたりする
3、これを1分間行う

これらすべての方法でお腹の筋肉を緩めることができるため、こういった方法を筋トレの合間に何度も行うようにしましょう。

そうすると、筋トレ後の筋肉の状態も変わっていって便秘などの改善につながります。

 

筋トレ後になる便秘や下痢の改善方法④:自律神経を整える

日頃筋トレ以外のストレスが多い方は、合わせて自律神経を整えることも必要になります。

先ほども解説した通り、自律神経と腸の働きは密接な関係があります。自律神経を整えることで、

・身心ともにリラックスする
・腸の働きが良くなったり、整ったりする
・便秘や下痢の改善につながる

という関連が考えられるんですね。

自律神経を整えるために必要なことは、

一定のリズムを感じる

ということです。それと合わせて適切な栄養摂取ができれば、今悩まれてる便秘や下痢の改善につながるはずですね。

自律神経を整える具体的な方法は、以下の記事や動画で解説しているので、こちらを参考にしてみてください。

 

筋トレ後になる便秘や下痢を改善するその他の方法

もし上記の内容で便秘や下痢の改善がみられない場合、以下のことも参考に実践してみてください。

一週間程度筋トレを休む

もし下痢が続いてストレッチングなどをしても改善がみられない場合、もしかするとオーバーワークの可能性があります。

こういった方の場合、一週間程度筋トレを休めば下痢が改善するはずです。

もし、

・疲労がなかなか抜けない
・微熱が続いている
・筋トレのやる気が起こらない
・筋トレの記録が伸び悩んでいる

こういったことに当てはまる方は、オーバーワークの可能性が高いので休んで状態の変化を見ていきましょう。

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オーバーワークの方は、おそらく1週間休めば下痢などは改善しますが、同じ内容の筋トレを行うと再度下痢になると思います。

プロテインをやめる

もしプロテインを飲んで下痢になってしまってる方の場合、上記でお伝えした通りプロテインが身体に合わない可能性があります。

こういう方の場合は、プロテインをやめて食事で栄養補給するようにすれば便秘を改善できるはずです。

大豆(ソイ)プロテインに変える

もしホエイプロテインを飲んでいる方は、乳糖が入っていないソイプロテインに変えれば症状が改善するケースも考えられます。

どうしてもプロテインを飲みたい方は、以下のようなものがおすすめですね。

SAVAS ソイプロテイン(粉末)
Kentai ソイプロテイン(タブレット)

こういった植物性たんぱく質をメインで摂るようにすれば、プロテインを飲んでも下痢は改善できます。

腸を活性化させる

筋トレ後の便秘に悩まれる方は、

・納豆
・ヨーグルト
・発酵食品

こういったものを意識的に食べ、身体の中から腸を刺激することも1つの方法です。

特に女性の場合、こういった食べ物を意識的に食べるだけで、便秘の改善につながるケースが非常に多いんですね。

この辺りについては以下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考に実践してみてください。

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こういった一連のことができると筋トレ後の便秘や下痢は改善できるので、ぜひ参考にしていただければと思います。

 

筋トレ後に「便秘」や「下痢」になる原因と改善する4つの方法のまとめ

今回は、筋トレ後に便秘や下痢になる原因と改善方法について解説しました。

・筋トレで体幹周辺をハードに追い込んでいる
・体幹周辺の筋肉が非常に硬くなる
・腸の働きが悪くなる
・便秘や下痢につながる可能性がある
・改善のためには筋トレ後、徹底的に筋肉を緩める
・お腹周りを揺らし、循環改善を行う
・そうすると便秘や下痢を改善することができる

こういった内容をお伝えしました。

筋トレ後の体調不良に悩まれている方も多くいますが、すべては内容次第なんですね。筋トレ=健康に良い、悪いと言われることもありますが、内容によってどちらにも転びます。

今回お伝えした便秘や下痢の悩みも、原因を取り除くことができれば改善できるので、上記でお伝えしたことが少しでも参考になればうれしく思います。

今回は以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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今回お伝えした内容は、パーソナルのセッションだとより確実に改善可能です。もしご自身で改善が難しい場合は、お気軽にご相談ください。

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