1ヶ月程前、東京にお住いの20代の女性がスタジオに来られ、
ふくらはぎの外側が張っていて、かなり太いのが悩みです。何やっても細くなりませんが、どうすれば細くできますか?
というご相談を受けました。
このクライアントさんの場合、シューズ内に入れていたインソールの問題もありましたが、「脚の関節を整える」「立ち方や歩き方の改善」などを行うと、1日でもある程度まっすぐな脚に改善できました。
原因は個人によって変わりますが、ふくらはぎの外側が太いと悩む方は、
筋肉をゆるめて、股関節・膝・足首の関節を整えること
が最重要になる可能性が高いです。
この記事では、
・ふくらはぎの外側が張り出す&太い原因
・太いふくらはぎの外側を細くする5つの方法
などを、パーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
今回の記事の内容
ふくらはぎの外側が張り出す&太い原因
今回ご相談を受けたクライアントさんのカウンセリングを行っていると、以下のような原因でふくらはぎの外側が太くなっている可能性がありました。
・つま先が若干内側に向いて立つ
・体重が足の内側に乗っている
・インソールの形状が足に合っていない
・内股状態で歩く癖がある
それぞれ解説しますね。
つま先が若干内側に向いて立つ
ご相談を受けたクライアントさんはこれまで、
・病院
・整骨院
・ピラティス
・整体 など
本当にいろんなところに通って脚を見てもらったそうです。
その中で整骨院で指導を受けたのが、
つま先を正面に向けて立つようにすると、ふくらはぎが細くなる
ということなんですね。
クライアントさんに実際に立ってもらうと、つま先は若干内側に向いた状態で立っていました。
実はこういう状態で立っていると、ふくらはぎの外側が太くなる可能性があります。
本来自然な状態で立てると、つま先は左右各15度外側を向くのが自然です。
この状態であれば脚の関節は捻じれませんが、つま先を内側に向けると股関節や膝関節が捻じれてしまうんですね。
これは比べるとわかりやすく、自然な状態で立ったときのふくらはぎの外側はこんな感じ。
つま先を内側に向けた状態で立つと、ふくらはぎの外側が張り出して見えるようになります。
これは股関節や膝関節が捻じれることでこういった変化が起こるため、クライアントさんはつま先を内側に向けて立っていることがまず問題でした。
体重が足の内側に乗っている
さらに問題だったのが、
足の内側で常に体重を支えている
ということです。
自然な状態で立てると、踝の真下辺りに体重が乗ります。
ここに体重が乗っていれば脚の関節が捻じれないため、ふくらはぎの外側は太くなりません。
ただクライアントさんの場合は、足の内側に体重が乗っており、こういう状態で立っていました。
この状態で立ってしまうと足首や膝の関節が捻じれてしまい、よりふくらはぎの外側が太く見える可能性があります。
これも比べてみるとわかりやすく、踝真下に体重が乗っていればこのように見えます。
足の内側に体重が乗った状態で立つと、このようになるんですね。
このように、足元の崩れもふくらはぎの外側の張りや太さに影響を与えている可能性がありました。
インソールの形状が足に合っていない
そしてさらに問題だったのが、
インソールの形状が足に合っていない
ということです。
これはよく現場でも見られることですが、クライアントさんはインソールをオーダーで整骨院で作ってもらっていました。
形状を見てみると、踵の外側あたりに硬く固められた箇所があり、少し盛りあがっていたんですね。イメージとしては、このインソールを履くと足がこのような状態になっていました。
素足で立っていただいても足の内側に体重が乗っていましたが、インソールを履くとよりきつくなってしまう。
インソールを履いた状態で、
・立つ
・歩く
などを繰り返せば、それだけで脚全体の関節は捻じれてしまいます。
クライアントさんの場合は、こういったインソールの形状が合っていないこともふくらはぎの外側の太さにつながっていました。
内股状態で歩く癖がある
そして根本原因だと考えられたのは、
つま先を内側に向けながら歩く癖がある
ということです。
本来脚の関節に捻じれがなければ、このような足元の状態で歩けるはずです。
ただクライアントさんの場合は、着地と同時につま先が内側に入ってくるため、このように見えていました。
こういう歩き方を繰り返せば脚の関節も捻じれますし、ふくらはぎの外側の筋肉も張ってきます。だからクライアントさんのふくらはぎの外側が太くなっている可能性がありました。
改めてまとめると、クライアントさんの場合は、
・つま先が若干内側に向いて立つ
・体重が足の内側に乗っている
・インソールの形状が足に合っていない
・内股状態で歩く癖がある
などが原因でふくらはぎの外側が太くなっており、逆の言い方をすれば、
・筋肉をゆるめて、脚の関節を整える
・自然な立ち方や歩き方を習得する
などができればふくらはぎの外側を細くできるということが見えてきました。
続いては実際に現場でご指導したことも含めて、同じ悩みを抱える方がふくらはぎの外側を細くできるように改善方法をお伝えします。
太いふくらはぎの外側の張りを細くする5つの方法①:膝や股関節の捻れを改善する
まず最初に行ってほしいことは、
・股関節
・膝関節
などの関節の捻じれを改善することです。
これらの関節の捻じれを改善するためには、股関節周りなどの筋肉を緩めることがポイントになります。
ここからお伝えする方法を毎日実践すると、徐々にふくらはぎの外側は細くなっていきますからね。
①お尻のストレッチング
1、座った状態で片膝を立てる
2、逆の脚を組むように立てた膝の上に乗せる
3、身体と脚の距離を少し近づけてお尻の筋肉を気持ち良く伸ばす
4、この状態で30秒間ストレッチングを行う
②もも裏・内転筋のストレッチング
1、座った状態で軽く膝を曲げて開脚する
2、脚の間にお辞儀するように身体を倒していく
3、もも裏が気持ち良く伸ばされる位置でキープする
4、この状態で30秒間ストレッチング
③前もものストレッチング
1、座った状態で、片脚を伸ばす
2、もう一方の脚の膝を曲げる
3、足の甲を地面につけて、前ももを気持ち良く伸ばす
4、この状態で30秒間のストレッチングを行う
こういったストレッチングはある意味準備で、④でお伝えする方法が最も膝や股関節を整えるために効果的な方法になります。
④膝と股関節を整える調整方法
1、仰向けになり、足を肩幅に開く
2、片足の外踝を地面に軽くこするように膝を曲げていく
3、股関節が緊張しない位置まで曲げられたら、再度膝を伸ばしていく
4、膝が伸び切ると同時ぐらいに太ももを軽く内側へ捻る
5、そして元の状態に戻り、これを2分間繰り返す
この方法だけでも股関節や膝は整いますが、もし時間がある方はYoutubeでご紹介した方法を実践してみてください。この方法を毎日続けると、かなり早い段階でふくらはぎは変わっていきます。
この内容はまっすぐな脚にもなれますし、外ももの張りなどもかなり改善することができます。
太いふくらはぎの外側の張りを細くする5つの方法②:足首の関節の捻れを改善する
続いて行ってほしいのは、
足首の関節を整える
ということです。
これで脚全体の関節を整えることができ、ここまでの流れができればふくらはぎの外側の変化はかなり実感できるようになります。
①ふくらはぎの筋肉を擦る
1、座った状態で片膝を90度ぐらいに立てる
2、ふくらはぎをリラックスさせておく
3、手でふくらはぎ全体を赤ちゃんを優しくなでるように擦る
4、これを1分間行う
②ふくらはぎの外側の筋肉を緩める
1、座った状態で片膝を90度ぐらいに立てる
2、ふくらはぎをリラックスさせておく
3、両手でふくらはぎを覆い、軽く筋肉を左右に揺らす
(特に張りが気になる部分を揺らす)
4、これを1分間行う
③足首の関節を整える調整方法
1、椅子に座り、脚を組む
2、このとき、足首から先が乗せた脚から出ているようにしておく
3、片手は、つま先辺り、もう一方は踝の上辺りを抑えておく
4、ゴリゴリ鳴らない程度で軽く足首を回しを行う
5、これを1分間行い、逆回しも1分間行う
この3つをすると、
・足首の関節の捻れ
・ふくらはぎの張り
・むくみ
などが改善し、よりふくらはぎの外側は細くなっていきます。実際に現場では僕がクライアントさんに身体調整を行い、脚の関節を徹底的に改善していきました。
太いふくらはぎの外側の張りを細くする5つの方法③:脚の関節をさらに整える方法
脚の関節を身体調整などで整えられると、現場では「下駄」を履いたトレーニングでさらに脚の関節を整えていきました。この方法もご紹介しておきますね。
ちなみに下駄がない方は、「踝真下」に体重を乗せて行っても同じような効果を実感できます。
①下駄を使ったディープスクワット
1、下駄を履き、脚を肩幅に開く
2、つま先を軽く開いて、二本歯でバランスをとる
3、しゃがこみんで、膝とつま先を同じ方向に向ける
4、小さく弾み、これを1分間×3セット行う
②下駄を使って腕上げディープスクワット
1、下駄を履き、脚を肩幅に開く
2、つま先を軽く開いて、二本歯でバランスをとる
3、両手を肩に置き、しゃがみ込む
4、膝とつま先を同じ方向に向ける
5、小さく弾み、これを1分間×3セット行う
③下駄を使ったオーバーヘッドスクワット
1、下駄を履き、脚を肩幅に開く
2、つま先を軽く開いて、二本歯でバランスをとる
3、腕を頭上に上げ、しゃがみ込む
4、膝とつま先を同じ方向に向ける
5、小さく弾み、これを1分間×3セット行う
こういった小さく弾むトレーニングを下駄を履いて行うと、数多くの刺激によって関節が整いやすくなるんですね。
ダンベルを使った方法などは「【徹底解説】膝上(横)にお肉が乗る原因と落とす5つの方法」で紹介しているので、こちらもよかったら参考にご覧ください。
太いふくらはぎの外側の張りを細くする5つの方法④:ふくらはぎのむくみを改善する
さらにふくらはぎの外側を細くするためには、
ふくらはぎのむくみをさらに改善する
ということが重要です。
この方法はYoutubeで紹介しているので、以下の動画を参考に実践してみてください。
ここまでお伝えしたような内容を現場でもご指導し、ふくらはぎの外側に触れてみると、
あっ、張り感が全然違います。最初はもっと出ていたのに、スッキリしています。
と言われていました。
ただここまでの流れ“だけ”では、またふくらはぎの外側が太くなる可能性があります。
根本改善のためには、原因である「立ち方」「歩き方」の改善が必要になります。
太いふくらはぎの外側の張りを細くする5つの方法⑤:立ち方や歩き方などを改善する
先ほど原因のところで解説しましたが、
・つま先が若干内側に向いて立つ
・体重が足の内側に乗っている
・内股状態で歩く癖がある
などがふくらはぎの外側を太くするしている可能性があります。
ですので、これらを自然な状態に直すことは必須。実際に現場でご指導したことは、以下の通りです。
自然な立ち方を習得する
まずお伝えしたのは、
つま先を軽く開いた状態で、踝真下に体重を乗せて立つ
ということです。
つま先を内側に向けて立ってしまうと、また関節が捻じれてふくらはぎの外側が張り出してきます。ですので、つま先を軽く開いて立つようにご指導しました。
立ち方の改善方法は以下の記事でも詳しく解説しているので、よかったらこちらも参考にご覧ください。
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足指を伸ばすように歩く
もう1つご指導したのは、
足の親指と人差し指を伸ばすように歩く
ということです。
脚の関節を整えることで、つま先が自然に開いた状態で歩けるようになっていました。足指を伸ばすように歩くと、よりふくらはぎへの刺激が減るんですね。
そうすると、よりふくらはぎ全体を細くできます。一番避けたいのは、足首を過度に使って歩くこと。
ふくらはぎの外側の太さで悩まれている方は、足指を少し伸ばすように歩いてみてください。そういう意識を持つだけでも、かなりふくらはぎの外側は変わっていきますよ。
歩き方の改善方法は以下の記事でも詳しく解説しているので、よかったらこちらも参考にご覧ください。
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こういった立ち方や歩き方を改善する中で最も重要なことは、常に踝の真下に体重を乗せることなんですね。
日頃からダイソーで売っている傷防止パットを踝真下に張って過ごすと、自然に体重が踝真下に乗って歩きやすくなります。
骨格ウェーブさんで脚やせしたい方は、ダイソーで100円で買える「傷防止パット」を使ってみて。以前も紹介したけど、“踝真下”に毎日貼る。骨で体重を支えるようになり、脚の筋肉へのストレスが軽減。「脚がまっすぐに」「太もも痩せ」「ふくらはぎ痩せ」「むくみ改善」に効果的。かなり優良品👍 pic.twitter.com/HJzu9SHumL
— 伊藤 出@ゆるゆるトレーナー (@izuru_style) September 24, 2022
これもかなり便利なアイテムですので、よかったらこちらも使ってみてください。
ここまでお伝えしたことでクライアントさんのふくらはぎの外側は細くなっているので、もし同じ悩みを抱える方はぜひ参考に実践してみてください。
ふくらはぎの外側が張り出す&太い原因と改善方法のまとめ
今回は現場で実践する方法を含め、ふくらはぎの外側の張りを改善する方法をすべてお伝えしました。
・ふくらはぎの外側の張りは脚の捻れが主な原因
・そこに筋肉の張りやむくみが重なることでより太くなる
・改善のためには、まず筋肉を緩め脚の捻れを改善すること
・日頃の姿勢や動作を改善すれば根本的にふくらはぎを細くできる
こういった内容をお伝えしました。
現場でも「本当に長年悩んでいて、ずっとコンプレックスでした…」ということも言われるんですね。今回お伝えしたふくらはぎの外側の部分的な太さは、改善可能です。
遺伝でもなければ、生まれつきの問題でもありません。根本的な原因をただ取り除くだけ。それさえできれば、年齢に関係なく変化を実感してもらえることはできます。
1つ1つ丁寧にぜひ実践していただき、変われる楽しさを体感して欲しいなと思います。今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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